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    FPC/FFCコネクタ

    FPCコネクタ・FFCコネクタとは?

    FPC/FFCコネクタは、フレキシブルプリント回路(FPC)およびフラットフレキシブルケーブル(FFC)を接続するための電子部品です。これらのコネクタは、コンパクトで薄型の設計を実現するため、携帯機器やコンシューマーエレクトロニクスに加え、産業用機器や車載機器にも広く使用されています。日本国内では、半導体、AI搭載ロボット、IoTデバイスといった分野において、FPC/FFCコネクタの需要が急速に高まっています。

    FPC/FFCコネクタの仕組み

    FPC/FFCコネクタは、導電性接点を介してFPCやFFCの端子部と接触することで信号や電力を伝送します。挿抜可能な構造が一般的で、メンテナンスや組み立てを効率的に行えるよう設計されています。

    FPC/FFCコネクタの主な機能は、コンパクトなスペースにおいて信号や電力を高効率で伝送することです。FPC/FFCケーブルは非常に薄く、狭小空間や可動部のある設計に適しています。これにより、スマートフォンやノートパソコンのような薄型デバイスの内部でも、複数の回路間を正確かつ確実に接続できます。

    また、FPC/FFCコネクタは、組立や保守のしやすさという面でも優れています。特にZIF(Zero Insertion Force)構造を採用したタイプでは、ケーブルの挿入が簡単であり、摩耗や破損のリスクを軽減します。日本の産業用機器では、振動や衝撃に強く、かつ頻繁なメンテナンスが必要な設備にも適用されています。

    さらに、FPC/FFCコネクタは通信機器や医療機器、車載装置などでも活躍しています。とくに日本市場では、高密度実装が求められる電子機器が多いため、小型で信頼性の高い接続手段として重要な役割を果たしています。

    FPCコネクタとFFCコネクタの違い

    FPCコネクタとFFCコネクタは似た目的で使用されますが、いくつかの技術的な違いがあります。FPC(Flexible Printed Circuit)は、ポリイミドフィルムなどに銅箔で回路が形成された柔軟な基板であり、FPCコネクタはこのFPCを基板に接続するために使用されます。一方、FFC(Flat Flexible Cable)は、同じピッチで並列に配置された導線をプラスチックフィルムで被覆したケーブルで、FFCコネクタはこのFFCケーブルを接続する目的で使われます。

    FPCは設計の自由度が高く、三次元的なレイアウトが可能であることから、特殊な構造の電子機器で重宝されます。日本国内では、ロボティクスや医療分野での使用が多く見られます。これに対し、FFCは安価かつ量産性に優れた構造であるため、家電製品や事務機器といった比較的一般的な製品で広く使用されています。

    FPC/FFCコネクタの種類

    FPC/FFCコネクタには多様な種類があり、用途や設計要件に応じて選択できます。使用環境や挿抜の頻度、設置スペースの制限などに合わせた選定が重要です。

    • 横型FPC/FFCコネクタ: 基板に対して水平方向にケーブルを接続するタイプで、ノートパソコンやAV機器によく使われます。
    • 垂直FPC/FFCコネクタ: ケーブルを基板に対して垂直方向に挿入するタイプで、設置スペースに制約がある場合に有効です。
    • ZIFタイプ: ゼロ挿入力構造で、ケーブルの損傷を防ぎ、挿抜の繰り返しにも対応可能です。
    • ロック機構付きタイプ: 強固な接続を確保でき、振動の多い環境や輸送機器で使用されます。
    • デュアルコンタクトタイプ: 両面接触構造で信号の安定性が高く、医療機器や精密機器向けに利用されます。
    • 高温対応タイプ: 耐熱性の高い素材を使用し、工業用オーブンや自動車エンジン周辺で使われます。

    FPC/FFCコネクタの利点

    FPC/FFCコネクタは、省スペース性や柔軟なレイアウト対応に優れており、多様なアプリケーションに対応可能です。

    • コンパクト設計への貢献: ノートPC、スマートフォンの薄型化に対応。省スペースな設計が可能です。
    • メンテナンス性の向上: ZIF構造によりケーブルの挿抜が容易。機器保守が効率的に行えます。
    • 高密度配線対応: ピッチの狭い設計で多数の信号線を扱えるため、FA機器や検査装置に適しています。
    • 振動対策: ロック機構付きで車載機器などの過酷な条件でも安定性を保ちます。
    • コスト削減: FFCケーブルは量産性に優れ、安価な材料で製造可能。量産機器でコスト削減に寄与します。

    一方で、以下のような注意点もあります:

    • 耐久性: 頻繁な抜き差しには不向きな場合があり、長期使用時の接触信頼性に配慮が必要です。
    • 静電気対策: 非シールド構造の場合、静電気やノイズの影響を受けやすい点が挙げられます。

    FPC/FFCコネクタの選び方

    FPC/FFCコネクタの選定には、いくつかの技術的ポイントを理解することが重要です。

    • ピン数: 4ピン、10ピン、30ピンなど用途に応じた選定が必要です。信号数に応じて決定します。
    • 実装方法: 表面実装、スルーホール実装、リジッドフレックス対応など設計条件に合わせます。
    • ピッチ: 0.5mm、1.0mmなど、基板設計に適したピッチを選定します。高密度な回路では細ピッチが主流です。
    • コネクタ形状(性別): オス・メスの選定は機器構造との適合性に影響します。
    • ライネージ(配線方向): 上面接点か下面接点か、挿入方向に応じた仕様が重要です。

    FPC/FFCコネクタの用途

    FPC/FFCコネクタは、民生用機器から産業用途、医療・自動車分野にまで広く利用されています。日本のエレクトロニクス産業では、その小型性と信頼性から不可欠な部品の一つとなっています。

    • スマートフォン・タブレット: 薄型デザインのために内部接続部品として利用されます。
    • 医療機器: 高精度と清潔性を求められる設計に最適で、国内では内視鏡機器などに使われています。
    • 車載ディスプレイ・ナビゲーション: 日本の自動車産業で使用され、耐振動性や温度耐性が求められます。
    • IoTデバイス: 小型・軽量の構造に適しており、スマートセンサーやウェアラブル製品で使用されます。
    • 産業用検査機器: 精密かつ高密度な信号伝送が必要な場面で重宝されています。

    FPC/FFCコネクタのメーカー

    FPC/FFCコネクタは、多数のメーカーが製造しており、製品ラインナップの幅広さや性能の信頼性において評価されています。

    • Molex: グローバルな製造ネットワークと豊富なFPC/FFC製品群を展開。
    • Wurth Elektronik: 精密電子部品に強みを持ち、高品質のコネクタを提供。
    • ヒロセ電機: 国内トップメーカーの一つで、小型高性能なFPC/FFCコネクタに定評があります。
    • TE Connectivity: 高信頼性を誇るインターフェースソリューションを幅広く展開。
    • オムロン: 日本国内での産業用機器向けに豊富なラインナップを展開しています。
    • 日本圧着端子製造(JST): 高密度・高信頼のFPC/FFCコネクタを製造し、車載機器にも対応。

    最後に、FPC/FFCコネクタは、日本の多様な電子機器設計において欠かせない部品であり、製品の小型化・高機能化の鍵となっています。用途の多様さと接続の信頼性を兼ね備えたこのコネクタは、今後もさらに需要が高まると予想されます。

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