U1252Aハンドヘルド・デジタル・マルチメータ

事例1:研究開発

衛星追跡システム開発 A氏 ~「これ1台で多くの測定・確認が可能です」 ~

ハンドヘルド・デジタル・マルチメータU1252Aの発売を記念し、衛星追跡システム開発 A氏からモニタ・ユーザーとしてU1252Aの使用事例をレポートしていただきました。コンパクトなボディーに多くの測定機能を備え、1台で複数の測定器の役割を果たすU1252Aの優れた性能を活用いただきました。

■Q:U1252Aに興味を持った点は?
■A:ハンドヘルド・サイズにもかかわらず、高い測定確度と微細な分解能を有し、据え置き型マルチメータの代用にも使えそうとの印象を持ちました。方形波発生器、データロガー機能、温度測定など多くの機能が集約され、屋外作業においても、このハンドヘルド・マルチメータ1台で多くの測定・確認が可能だと思いました。
■Q:実際手した印象はいかがでしたか?
■A:測定速度(反応速度)が早く、ストレス無く測定できました。リード先端のアタッチメントが豊富で、様々な条件で信号測定ができるのは便利です。また、測定確度も十分あるので、据え置き型マルチメータの代用としても使えます。信頼性や堅牢性もとても優れていると思いました。
■Q:実どのような測定に使いましたか?
■A:電子デバイス測定テスタ装置の改造時や光源装置の製作時に、導通試験、電圧・電流測定を行いました。また、ハンドヘルド・マルチメータから方形波(最大4.8 kHz)を入力して、デジタル回路(FPGAの逓倍回路等)の動作チェックにも使用しました。衛星追跡装置の駆動電源の確認、受信信号レベルの確認、GPSより得られる1 PPS信号の周波数確認、A/D変換ユニットの1 MHzクロックの周波数測定を行いました。
■Q:どのような点が気に入られましたか?
■A:リード先端のアタッチメントが標準装備なのは、重宝します。オートパワーオフ機能を使えば、電源切り忘れもなくバッテリを浪費しません。導通試験、及び抵抗測定において微小な抵抗値が測定(分解能0.01Ω)できるので、電子基板のショートポイントを見つけやすかったです。測定機能が豊富なので、複数の測定器の代用ができる点も気に入りました。
■Q:今後、本製品をどのように使う予定ですか?
■A:付属ソフトウェアを介してPCに接続し、生産設備の電源ラインの変動状況を長時間ロギングして、製品歩留まりとの相関調査を行うことを考えています。また、屋外において直射日光による装置内の温度変化をロギングし装置の熱対策を行ったり、人工衛星の受信レベルを長時間ロギングして、受信条件の変化を観測することも計画しています。

事例2:研究開発

カーオーディオ及びカーナビ開発 ~「車に張り付いて仕事をする場合、あらゆる点で便利です」~

ここでは、カーオーディオ及びカーナビ開発のB氏からU1252Aの使用事例をレポートしていただきました。車に張り付くエンジニアにとって、U1252Aはあらゆる点で便利で、お奨めの測定ツールとの評価でした。

■Q:U1252Aに興味を持った点は?
■A:コンパクトなサイズの中に、デスクトップ型マルチメータの機能を納め、ポータブルでどこの場所にでも測定環境を持ち運べるところです。
■Q:実際手した印象はいかがでしたか?
■A:機能、性能としてはほぼ期待通りでした。キャリングケースを含めたサイズは期待よりやや大きく感じました。全体的に計測器としての信頼性が感じられる造りの良さと、測定精度の確かさに満足しました。
■Q:実どのような測定に使いましたか?
■A:車載機器の温度上昇(30度~90度)を熱電対(K)で測定しました。ステッピング・モーター駆動回路の不具合解析の際、DC+AC電圧とパルス周波数を同時に測定しました。また、コンデンサ容量ばらつきのチェックや、走行実験中の車載パルス信号の周波数測定を行いました。
■Q:どのような点が気に入られましたか?
■A:温度測定の手軽さは良いですね。測定精度も申し分なく、温度差はNull機能を使い直接測定できます。DCパルス周波数とDC重畳のAC電圧を同時に測定でき、不具合原因の特定が簡単に行えました。大容量コンデンサーの容量測定が手早く行え、また小容量のコンデンサーはNull機能でマルチメータの固有容量も一発でキャンセルできます。スタンドを立てれば、本体を斜めに立てかけることができ、使いやすかったです。
■Q:今後、本製品をどのように使う予定ですか?
■A:実際の車の中で製品の温度上昇の時間変化を1秒ごとにデータロギングし、PC上で表計算処理する計画です。ベンチ測定のみでの作業は、やはりベンチ専用のマルチメータの方が良いかもしれません。 しかし我々の様に車に張り付いて仕事をする場合、あらゆる点で便利で、お奨めできると思います。

【事例3:教育実験】

私立大学 理工学研究課

「大学の研究室では、スペースの関係上、備え付けタイプの測定器は頻繁に移動させるには不便です。一方、他社の安価なハンドヘルド・メーターでは、信頼性の点で不満が大きい。移動に便利で机上でも手軽に使え、精度も信用できるU1252Aに興味を持ちました。 教育実験に使用するフィルタ回路(オペアンプ使用)を制作する際、U1252Aを用いて電圧・抵抗・導通を測定しました。付属ソフトウエアを使いPCと接続しデータロギングも行いました。PCに接続するデータロガーとしてはなかなか使いやすいです。方形波出力は、スイッチド・キャパシタ原理説明に今後使えそうです。」

事例4:設備メンテナンス

早速、社内設備の保守・点検に使用し、AC及びDC電圧測定(AC400 V、100 V、DC24 V)、抵抗測定、コンデンサ容量測定を行いました。電源が充電式、温度測定が可能、PCと接続してデータ収集可能、測定用付属品が多くケースに収納できる、点が気に入りました。今後、工作機械のメンテナンス、特に制御関係、動力関係に使用する予定です。また、PCと接続して長時間のデータ収集も考えています。」

事例5:設備メンテナンス

高機能なのでぜひ1度使用してみたいと思い応募しました。実際使用してみると、高性能で丈夫なのを実感しました。電気設備の試運転や修理時に、交流・直流電圧、抵抗測定、導通試験等で使ってみました。フィールド作業をするうえで便利だなと感じたのが、バックライトがあるため暗い場所での作業が便利だということ。機能面ではコンデンサーの容量測定や、電圧・抵抗測定等レンジ切替の幅広さ,MAX,MIN、Avgの表示切り換えも便利だと思いました。また無人測定ができるDynamic Recordingモードも便利だと思いました。何かの機会に使用する機能も含めて、非常に多機能で頼れると思います。今後も試運転、修理作業に使用していきたいです。

事例6:電力会社 設備メンテナンス

低価格なのに高性能。非常にコストパフォーマンスが高いマルチメータです。高圧需要家のエネルギー診断におけるPT二次側の電圧測定(AC110V)、開発試作中のパルス検出・分周器の出力周波数/デューティ比/回路消費電流(DC30mA程度)/同上回路素子の定数(抵抗、コンデンサなど)/分周器への方形波印加(100~1200Hz)、各種計測器の電源電池電圧測定(DC3~9V)などいろいろ試してみました。性能の良さは言うまでもありませんが、実際使って感じたことは、持ちやすい、測定リード線がしっかりしていて安心できる、操作がわかりやすい、2つの表示が便利という点です。現場でも机上でも活用できるので、機能を使い切ってみたいと思っています。

事例7:動作試験

さまざまな機能があり、分解能と測定確度に優れ、データストレージも豊富。しかもそれがアジレント社製であることに興味を持ちました。基板上の素子の動作試験や温度測定などに実際に使いました。内蔵した温度計で実際の温度との比較できたりUSBケーブルでPCと簡単にリンクできるのは便利でした。操作も迷うことなく直感で操作できました。さすがに分解能、確度ともに高く、基本機能に問題はありません。方形波発生機能など機能はともかく充実しています。これまでメインで使用していた製品よりも多機能で確度も高い為、暫くはメイン機として、机上に常設して、じっくり付き合ってみます。

事例8:FPGAデバッグ

周波数カウンタ、方形波発振器、温度測定機能が内蔵との事で、日常のデバッグ作業に使ってみたく応募しました。FPGAの基板のデバッグに使ってみたのですが、DCレンジで、各系統の電圧の確認。周波数レンジで、CPUのクロックの周波数の確認。動作中のFPGAの温度の変化を、温度レンジでデーターロギングソフトを使って測定。などの作業を行ってみました。すると電源の異常を発見できたなど、これまではオシロで見ないとわからなかった事がある程度わかり、とても助かりました。基本機能以外をほとんど使っていないのと、電池が意外と長持ちするので、もう少し現場に持って行っていろんな場面で使ってみようと思います。

事例9:アナログ回路の調整

簡易パルス出力、周波数カウンタ、温度計、CRメータも兼ねられる多機能性を持っている点に興味を持ちました。用途としてはアナログ回路の調整時にIC周辺の電圧確認(レンジ:DCV)。ソレノイド駆動回路の実験にて電圧や温度測定、PWM駆動信号テスト。印加電圧確認や温度モニタリングなどです。 使ってみての感想ですが、機能が豊富な為、これ1台あれば基本的な実験や調整には事足りてしまいそうです。また数値の変化に高速に応答するところも気にいっています。多機能化により操作性も高速応答性も犠牲になっていない点は高評価です。今後も試作回路の評価時にも製品の調整時にも手元に置いて使って行きたいと思います。今までのDMMの枠を超えた利用法ができそうです。

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