VCO (電圧制御発振器)は、シリコン発振器又はVCOとも呼ばれています。DC電圧入力を変えることで発振周波数を制御するように設計されている電子デバイスです。発振周波数は、数Hzから数百GHzまで調整できます。また、VCOは、制御入力に変調信号を供給することで、周波数と位相両方の変調器として動作することもできます。電圧制御発振器は、フェーズロックループの内蔵部品としても一般的に使用されています。
VCO発振器の種類
電圧制御発振器は、生成される波形のタイプに応じて次の2種類に分類できます。
リニア / 高調波発振器 - このタイプの発振器では、正弦波タイプの波形を生成します。
弛張発振器 - このタイプのVCOでは、三角波形又はのこぎり波形を生成できます。
電圧制御発振器の用途
VCOには、いくつかの代表的な用途があります。次に例を示します。
- ファンクションジェネレータ
- フェーズロックループ
- トーンジェネレータ
- クロック発生器
- 電子妨害装置
- 周波数シンセサイザ
適切なVCOを選択する方法
VCOを選択する前に考慮する必要のある重要なパラメータは、次のとおりです。
- 周波数範囲 - 調整可能な最小 / 最大発振周波数(MHz)
- 出力電力 - VCOで生成される出力電力(dbm)
- チューニング電圧 - 目的の発振周波数を調整して設定するためにデバイスに適用される電圧レベル(V)
- チューニング感度 - VCOにさまざまな電圧を印加した状態での発振周波数の変動レベル(MHz/V)
- 供給電圧 - 動作を修正するために必要なDC電圧(V)
- プル - 負荷の変動による出力周波数のドリフト(MHz/V)
- プッシュ - 電源電圧の変動による出力周波数のドリフト(MHz/V)
- 位相ノイズ - VCOからの出力信号の明瞭度(dBc/Hz)