産業用コンピュータとは、産業業務への使用に特化したPCです。耐用年数や信頼性を優先するため、特に耐環境性や耐久性に優れています。FAPC(Factory Automation PC)やIPC(Industrial PC)、産業用PCや工業用PC、組み込みコンピュータやエンベデッドPCなどさまざまな呼び方があります。
産業用コンピュータの長所
産業用コンピュータは通常の事務処理用途で使用するコンピュータ(民生用PC)と比較するといくつかの特長を持っています。
- 長時間連続運転に強い - 産業用PCは設計段階から24時間365日の連続稼働を想定して製造されるため、長期連続運転に対して耐性があります。
- 制御機能や解析能力など現場仕様に特化した性能 - 産業用PCは民生用PCではカバーしにくい部分にも対応可能です。
- 製造現場の劣悪な環境に対応する耐環境性 - 産業用PCは劣悪な環境での稼働が想定され、民生用PCより高い耐環境性を持ちます。
- 高品質パーツや工程検査に裏付けられた信頼性 - 産業用PCは高品質かつ長寿命パーツを使用するため、高い信頼性を実現します。
- PCのカスタマイズによる高い柔軟性 - 医療現場・製造ラインなどの用途に応じて、卓上で使用するデスクトップ型やタワー型だけでなく、多種多様な性能・形状をカスタマイズ対応可能です。
- 長期安定供給ができる体制 - 産業用PCは通常、ハード・パーツの長期安定供給に対応しています。
産業用コンピュータのプロセッサ種類
産業用コンピュータの用途
産業用コンピュータは、工場におけるFA(Factory Automation)用途に加え、医療機関や物流倉庫、ビルなどの設備管理、道路交通管理システムや鉄道システム、航空管制システムなど、信頼性と耐環境性が重要視される用途で利用されています。