ロッドエンド(rod end)とは、軸受(ベアリング)の一種で、人間の体で言えば関節のような動きが可能で、主に様々な方向から掛かる荷重に耐えられるように設計されています。小さな装置機器から大型の建機まで、リンク機構を利用しているものに幅広く使われます。「球面すべり軸受」、「ロッドエンドベアリング」とも呼ばれています。
ロッドエンドの構造
ロッドエンドは、ねじの加工されたホルダ、穴の開いた球面内輪、ホルダと球面内輪の間のブッシュで構成されています。ホルダ構造はおねじとめねじの製品があり、用途によって使い分けます。球面内輪とブッシュの間の滑りにより、両部品がある範囲の相対動作が可能となります。
ロッドエンドの種類
ロッドエンドは滑り面の種類によって「給油式」と「無給油式」に大別できます。
- 給油式 - グリス注入による滑り面への給油が可能で、特に両振り荷重や衝撃荷重が働く場合に適し、産業機械、建設機械などに幅広く使用されています。
- 無給油式 - メンテが簡単で、特に一定方向の荷重を負荷する場合に適し、食品機械を始めとする油を嫌う分野や給油不可能な箇所に使われています。
ロッドエンドの選定ポイント
- 許容荷重(P)
- 動負荷容量(Cd)
- 傾斜角の許容値
- ロッドエンドベアリングの取付けタイプ(おねじタイプ・めねじタイプ)