ログアンプとは?
ログアンプとは、入力電圧に対して対数(Log)となる出力を行う増幅器(アンプ)です。「対数アンプ」、「対数増幅器」とも言います。また、ログアンプで圧縮した信号を元に戻すアンプはアンチログアンプ(逆対数アンプ)と呼ばれます。
ログアンプの原理
ログアンプは非線形のアナログアンプで、入力信号又は信号のエンベロープの対数となる出力を生成します。大きなダイナミックレンジの入力信号を圧縮して、振幅レンジが固定化された出力信号に変換します。これは、低レベル入力信号に高ゲインを提供し、高レベル信号に漸進的に低ゲインを提供することで実現します。
ログアンプの構成
ログアンプには主にマルチステージログアンプとDCログアンプの2種類の構成があります。
- マルチステージログアンプ - 線形アンプを直列に数段接続し、それぞれの段の出力を加算して出力します。低レベルの信号は数段の線形アンプによって順次増幅され高ゲインを実現するログアンプです。
- DCログアンプ - オペアンプの反転増幅回路のフィードバックに、ダイオードを使うことで実現します。ダイオードやトランジスタの電流と電圧の特性が対数になる部分を利用することで対数の出力を得られます。
ログアンプの用途
ログアンプはダイナミックレンジの広範な信号を効率よく処理し、電子システム内の信号範囲を圧縮する機能があるため、高速電子回路で一般的に使用されています。映像、光ファイバー、医療(血液分析装置)、科学(材料分析)、ワイヤレスシステムなどにも幅広く使われています。