ツェナーダイオードは、通常のダイオードとは特性が異なる半導体デバイスです。順方向か逆方向かを問わず、アノードからカソードに電流を流すことができます。 ただし、これは十分な電圧を印加した場合に限られます。
ツェナーダイオードの動作
ツェナーダイオードは、電圧が事前に設定したレベルに到達した時点で、電流の流れの方向を変更するように設計されています。 つまり、ツェナーダイオードはブレークダウンモードで連続的に動作できるということでもあります。流れの方向を変更する電圧レベルを、ツェナー電圧又はブレークダウン電圧といいます。特定のダイオードでは、この値を1.8 → 200 Vのいずれかの電圧に定義できます。
ツェナーダイオードの種類
ツェナーダイオードには、消費電力レベル、 実装タイプ、 など、さまざまな構成のものが揃っています。
また、次のような異なるタイプのものもあります。
- アバランシェ
- 双方向
- ESD保護
- 汎用
- 超小型
ツェナーダイオードの主な用途
ツェナーダイオードは、あらゆる種類の電子機器で採用されており、過電圧や静電気放電からの回路の保護、又はスイッチングの用途に用いられています。このデバイスは、電子回路の基本的な構成部品の1つです。ツェナーダイオードは、ブレークダウン領域でも確実に動作しますが、 通常のダイオードでは過熱してしまいます。そのため、ツェナーダイオードは、回路設計におけるさまざまなニーズに対する最も一般的で便利なソリューションです。