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    ロッカースイッチ

    ロッカースイッチとは?

    ロッカースイッチは、指で押し込むと片側が沈み、もう片側が持ち上がる構造を持つスイッチです。英語では「rocker switch」と呼ばれ、日本国内では「シーソースイッチ」と呼ばれることもあります。家庭用電化製品から産業用機器まで幅広く使用されており、その直感的な操作性が特徴です。

    ロッカースイッチの仕組み

    ロッカースイッチは、スイッチ部分を押すことで内部の接点が切り替わり、電流のオン・オフを制御します。押すたびに接点が切り替わるラッチ動作のものや、押している間だけ通電するモーメンタリ動作のものがあります。

    これにより、電源のオン・オフや機能の切り替えを簡単に行うことができます。例えば、家庭用電化製品では照明のスイッチや電源の切り替えに使われることが多く、産業機器では制御盤などに多数のスイッチが並び、操作性と視認性の高さが求められます。特に日本では、再生可能エネルギー装置や交通インフラ設備などにおいて、使用者の直感的な操作を支援するために活用されています。

    ロッカースイッチには、押し込む方向に応じて回路を開閉できる2極ロッカースイッチ(DPSTやDPDT)などもあり、複数の回路を同時に制御したい場面に適しています。また、照光タイプのスイッチでは、スイッチの状態をLEDで視覚的に確認することも可能です。これは夜間や暗所での操作を必要とする設備、たとえば太陽光発電パネルの制御装置や工場内の監視システムなどにおいて特に有効です。

    タクタイルスイッチとの違い

    ロッカースイッチとタクタイル スイッチはどちらも操作入力用のスイッチですが、動作方式や使用用途に違いがあります。

    タクタイル スイッチは短いストロークで瞬間的な信号入力を行うのに対し、ロッカースイッチは状態を保持するラッチ動作が多く、電源スイッチとして利用されることが多いです。つまり、押すたびにオン・オフが切り替わるため、持続的な動作制御が可能です。

    また、タクタイル スイッチは小型で軽い操作感が特徴で、ポータブル機器や操作パネルに向いています。一方、ロッカースイッチはサイズが大きめで、操作感もしっかりしており、手袋をしたままでも操作しやすい点から、工場や屋外での使用に適しています。日本のように四季があり、操作環境が変化しやすい地域では、防水ロッカスイッチなどの環境耐性を備えたタイプが重宝されます。

    ロッカースイッチの種類

    ロッカースイッチには、用途や環境条件に応じて多様なバリエーションがあります。構造、極数、照光の有無、防水性、サイズなどによって分類され、ニーズに合った選択が可能です。

    • 1極ロッカースイッチ:単一回路のオン・オフに使用。家庭用電源スイッチなどでよく見られます。
    • 2極ロッカースイッチ:2つの回路を同時に制御できるタイプ。産業用機器での使用が一般的です。
    • 照光ロッカースイッチ:LEDを内蔵し、スイッチ状態を視覚的に確認可能。操作ミス防止に効果的です。
    • 防水ロッカスイッチ:IP保護等級を備え、屋外や湿度の高い場所に適した設計。
    • モーメンタリロッカースイッチ:押している間だけ通電する一時動作タイプ。リセット操作などに使用。
    • 小型ロッカースイッチ:スペースに制限のある場所に最適。IoT機器や車載装置に利用されます。
    • 丸型ロッカースイッチ:円形デザインでパネル面に美しく収まり、デザイン性を重視する用途に使用。

    ロッカースイッチの利点

    ロッカースイッチは、使いやすさと設計の自由度の高さから、多くの現場で採用されています。

    • 直感的な操作性:シーソーのような動きでオン・オフを切り替えるため、視覚に頼らず操作が可能。例:暗所での機械操作、手袋装着時の工場作業。
    • 状態の保持:ラッチ動作により、スイッチを押した状態が維持される。例:太陽光発電のモード切り替え、冷暖房装置の電源制御。
    • 高耐久性:数万回以上の操作に耐える設計。例:製造ラインの制御スイッチ、頻繁な切り替えが必要なパネル装置。
    • カスタマイズ性:サイズ、色、照光、接点構成などが多様。例:交通管制パネルでの色分け、医療機器の視認性向上。
    • 安全性:誤動作を防ぐ構造や防水性の高い設計が可能。例:屋外インフラの操作パネル、船舶設備のスイッチ盤。

    一方で、いくつかの短所も存在します:

    • サイズが比較的大きく、狭いスペースには不向き
    • 機構が複雑なため、価格が高めになることがある
    • 瞬間的な信号入力には適していない

    ロッカースイッチの選び方

    操作環境や電気仕様、設置スペースに応じて、最適なスイッチを選定することが重要です。

    • 取付方式:パネルマウントは一般的で、操作面の表側にしっかりと固定されます。他に、基板実装タイプやネジ固定型などもあります。
    • 定格電圧:一般的なものには24Vや28Vの低電圧仕様があり、他にも125V、250V、AC/DC両対応モデルなど用途に応じた幅があります。
    • 接点構成:SPST、DPST、SPDTなど、必要な制御回路数に合わせて選びます。信号系か電源系かでも適切な選定が求められます。
    • 操作部の形状と色:黒、赤、緑、青など、用途やデザイン性に応じた選定が可能です。視認性や誤操作防止に貢献します。
    • 保護性能:屋外設置や水回りでの使用を想定する場合、防水ロッカスイッチ(例:IP67対応)が求められます。

    ロッカースイッチの用途

    ロッカースイッチは、業務用から家庭用、趣味用途まで多様な分野で使用されています。

    • 再生可能エネルギー設備:太陽光パネルや風力発電の制御盤でのオン・オフ操作。
    • 自動車・輸送機器:車内の照明スイッチや補助電源の制御に利用。
    • 産業用機械:制御パネルや操作卓に多数配置され、直感的な操作を可能にします。
    • 医療機器:通電状態の視認性と確実な動作が求められる機器での使用。
    • IoT機器・住宅用電化製品:省スペース型ロッカースイッチがデザイン性と操作性の両立を実現。
    • 日本国内の交通制御設備:駅構内や信号設備の操作パネルに搭載され、信頼性が重視されます。

    ロッカースイッチの代表的メーカー

    信頼性と耐久性の高いロッカースイッチを製造しているメーカーは世界中に多数存在します。以下は、その中でも特に評価の高い代表的メーカーです。

    • RS PRO:世界中のエンジニア向けに幅広い製品を提供するブランドで、コストと品質のバランスに優れています。
    • TE Connectivity:電気接続分野における世界的リーダーで、耐久性と多様なラインナップを誇ります。
    • 宮間電機製作所:日本国内で多数の産業用スイッチを手がけるメーカーで、小型・高信頼性な製品に定評があります。
    • Bulgin:イギリスを拠点とするメーカーで、防水・防塵タイプに強みがあり、過酷な環境下での使用に適しています。
    • APEM:高耐久・高機能スイッチのグローバルブランドで、航空宇宙分野にも製品を提供。
    • Wurth Elektronik:ドイツの電子部品メーカーで、高品質なスイッチと受動部品を広く展開。
    • 日本開閉器工業(NKK Switches):国内産業機器向けスイッチ分野で高い評価を得ており、操作感と堅牢性が特徴です。

    ロッカースイッチは、操作性・視認性・耐久性に優れたスイッチとして、幅広い用途で活用されています。日本市場においても、再生可能エネルギーや産業制御機器、IoT製品などの分野で重要な役割を担っており、適切な選定と運用が求められます。

    ロッカースイッチ用RSコンポーネントのご紹介

    RSは、日本全国で使用されるロッカースイッチの世界的なサプライヤーとして認知されています。当社は、日本の高い性能・信頼性基準を満たすロッカースイッチを提供しており、産業用途から革新的なプロジェクトまで対応する幅広いロッカースイッチを卸売価格で取り扱っています。おすすめ品や交換部品も低価格でご用意しています。配送については、配送ページをご確認ください。

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