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    軸流ファン

    軸流ファンとは?

    軸流ファンは、空気をファンの回転軸と平行な方向に移動させる構造の送風機です。コンパクトでありながら高い通風性能を持ち、電子機器や産業用設備の冷却に幅広く利用されています。特に、半導体製造装置や再生可能エネルギー機器などの放熱対策において不可欠な部品です。

    軸流ファンの仕組み

    軸流ファンは、羽根(ブレード)が回転することで、空気を軸方向に移動させる構造になっています。これにより、空間を効率よく冷却したり、空気の循環を促すことが可能です。

    軸流ファンの主な機能は、冷却、換気、空気の流れの調整です。たとえば、電子機器内部では熱のこもりを防ぐために小型軸流ファンが取り付けられます。また、通信基地局や産業用制御盤などでは、大型軸流ファンを用いて安定した空気循環を確保し、機器の寿命を延ばします。

    AC軸流ファンは交流電源を使用するため、産業機器や大型装置での採用が多く、定格電圧が安定している環境に向いています。一方、DC軸流ファンは直流電源で動作し、省電力性や可変速制御が可能なため、IoT機器や車載機器などに広く用いられています。スリーブ軸流ファンやボール軸流ファンといった軸受けの違いによっても寿命や静音性が変化します。

    国内の再生可能エネルギー関連機器やAIを活用したエッジデバイスでは、限られたスペースと厳しい熱環境に対応するため、小型軸流ファンの静音性と放熱性が評価されています。また、物流業界では制御盤や監視カメラの冷却用として、信頼性の高い軸流送風機が採用されています。

    軸流ファンと遠心ファンの違い

    軸流ファンは、空気の流れが回転軸に平行で、主に直線的な風を生み出す構造です。一方、遠心ファン(ブロワー)は、回転軸に対して垂直に空気を押し出す仕組みで、風圧が高く、ダクトなどを通して空気を送る用途に適しています。

    軸流ファンは構造がシンプルで薄型化が可能なため、電子機器内部や機器筐体の通風口への設置が容易です。遠心ファンは風圧が必要な場面に向き、たとえばフィルター越しの通気や長距離ダクト送風に効果的です。用途によって両者を使い分けることが重要です。

    軸流ファンの種類

    軸流ファンにはさまざまな形状や駆動方式があり、用途に応じて選択できます。

    • AC軸流ファン:交流電源で駆動する一般的なタイプ。工業設備や配電盤などに多く使われる。
    • DC軸流ファン:直流電源対応で、省電力かつ制御性に優れる。
    • 大型軸流ファン:高風量を必要とする装置や空調用途に最適。
    • 小型軸流ファン:狭いスペースでの冷却に適したコンパクト設計。
    • スリーブ軸流ファン:静音性が高く、家庭用やOA機器に多く採用。
    • ボール軸流ファン:長寿命と耐久性に優れ、過酷な環境に向く。
    • 逆回転防止付きファン:安全性を高める構造を備えたタイプ。
    • 防水仕様ファン:屋外設備や湿度の高い場所での使用に適する。
    • 高速回転型ファン:短時間で高い冷却性能が必要な用途向け。

    軸流ファンの利点

    多くの装置で採用されている理由として、軸流ファンには以下のような利点があります。

    • 優れた冷却性能:空気を効率よく移動させて機器内部の温度上昇を防止。 例:半導体製造装置、太陽光インバータの冷却。
    • コンパクト設計:薄型機器にも組み込み可能な構造。 例:ノートパソコン、FA制御モジュール。
    • 静音性に優れる:スリーブやボールベアリングにより騒音を最小限に抑える。 例:医療機器、家庭用IoTデバイス。
    • 省エネルギー性:DCタイプを中心に低消費電力設計が可能。 例:AI端末のエッジデバイス、再生可能エネルギー設備。
    • 寿命が長い:ボールベアリング型などは長期安定稼働が期待できる。 例:24時間稼働の通信機器、物流センターの監視システム。

    ただし以下のようなデメリットもあります:

    • ダクト内送風など高圧力を要する用途には不向き。
    • 回転部分があるため、防塵・防水構造が必要な場合がある。

    軸流ファンの選び方

    使用環境や対象機器に最適なファンを選ぶためには、いくつかの重要な要素を確認する必要があります。

    • 電源タイプ(AC/DC):電源環境に適したファンを選定。
    • ファンサイズ:15mm、25mm、40mm、120mmなど、スペースに応じて決定。
    • 最大電流:電源回路に適した電流値かを確認。
    • センサータイプ:回転検出、温度センサー付きなど、制御要件に応じて選択。
    • 回転速度:静音性か風量かを考慮し、回転数(RPM)で比較。
    • 軸受けの種類:スリーブかボールベアリングかで寿命と静音性が異なる。

    軸流ファンの用途

    軸流ファンは多様な分野で活用されており、家庭から産業分野まで幅広い応用があります。

    • 半導体検査装置の冷却:高精度な温度管理が求められる装置に。
    • 再生可能エネルギー設備:パワーコンディショナや制御ユニットの熱対策に使用。
    • 産業用制御盤:制御機器の安定動作を支える空気循環。
    • 通信基地局:連続稼働する電子機器の効率的な放熱。
    • DIYやホビー工作:3Dプリンタや小型ケースPCの自作冷却ソリューション。

    軸流ファンメーカー

    信頼性と性能に優れた代表的な軸流ファンメーカーを以下に紹介します。

    • RS Pro:幅広いラインアップと高いコストパフォーマンスを兼ね備える。
    • 山洋電気(Sanyo Denki):産業用ファン市場での実績が豊富。
    • Sunon:高効率かつ静音性の高い小型ファンで知られる。
    • 日本電産(Nidec):高信頼性とグローバル展開の両立が特徴。
    • オムロン(Omron):制御機器との組み合わせで安定動作を実現。
    • パナソニック(Panasonic):民生機器向けに多様な製品を提供。

    軸流ファンは、冷却、換気、通風などさまざまなニーズに応じて活躍する重要なコンポーネントです。正確な選定と運用により、機器の性能を引き出し、長期的な安定稼働を実現することが可能です。

    軸流ファン用RSコンポーネントのご紹介

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