- 発行日 2023年2月8日
- 最終変更日 2025年9月2日
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【2025年版】単1電池完全ガイド:種類・特徴・最新おすすめ
単1電池は、乾電池の中でも最大級のサイズで、高い電力供給能力を持つ標準的な電池です。家庭用の懐中電灯や無線機、電動玩具など、多くの機器で使われています。本記事では単1電池の基本情報から最新の充電式モデルの特徴、使用上の注意点まで、最新データをもとに詳しく解説します。

単1電池とは?
単一電池とは、乾電池の一種で、家庭用や産業用の電気機器で広く使われる標準的なサイズの電池を指します。特に単1電池は、その大きなサイズから高い電力容量を持っており、直径約33.2mm、長さ約61.5mmの円筒形でビア樽のような形状をしています。1898年に発明され、国際電気標準会議(IEC)によって「R20」と規格化されているため、国内外で共通の規格に基づいて利用されています。
日本では「単1電池」と呼ばれていますが、海外では「D battery」や「D cell」として知られています。アメリカやヨーロッパでも一般的な呼称であり、米国では懐中電灯で使われることが多いため、「flashlight battery(フラッシュライト・バッテリー)」とも呼ばれています。イギリスでは「U2」や「HP2」、ロシアでは「Type 373」、中国では「#1」といった別名称も存在しますが、これらはいずれも同じサイズの単一電池を指します。
「単」は「単位電池」の略称であり、一つの電池単体を示します。数字は電池の大きさと電力量を表しており、単1が最も大きな電力を供給できるサイズです。単1電池は高い電流を必要とする機器、たとえば大容量の懐中電灯、無線送受信機や電動玩具、メガホンといった電力消費の激しい装置に使われています。標準電圧は1.5Vで、充電式モデルの場合は1.2V程度ですが、繰り返し充電して使うことができ環境に優しい特徴もあります。
一方で、安全面にも注意が必要で、電解液が漏れた場合の皮膚や目への影響を避けるための取扱いが重要です。電池の極性を逆に入れることやショート、過放電により故障や事故が起こる可能性があるため、正しい使い方が求められます。
以上のように、単一電池はその大容量と国際的な規格に基づく共通のサイズから、多様な機器に信頼され使われている電池の一つです。特に単1電池は、そのパワフルな性能から多くの高消費電力機器でなくてはならない存在として重宝されています。
乾電池の呼び名の単1、単2とは何か
乾電池の呼び名である「単1」「単2」は、日本特有の通称で、「単」は「単位電池」を意味します。これは、かつて複数の電池をつなげて使用していた「積層電池」に対し、一つの電池で機器が動作するようになったことから、「一つで済む電池」という意味合いで使われるようになりました。数字は電池の大きさを示しており、単1が最も大きく、以降単2、単3と続きます。日本では1942年からこの呼称が正式に使われ始め、現在も広く定着しています。
一方で、国際電気標準会議(IEC)では単1は「R20」、単2は「R14」といった規格名が付けられており、世界共通のサイズ規格として機能しています。日本の単1はアメリカやヨーロッパでは「D battery」、単2は「C battery」と呼ばれることが一般的です。アメリカで単1電池は「D」、単2は「C」、単3は「AA」、単4は「AAA」と呼称されており、海外のパッケージにもこの表記が使われています。
このように「単1」や「単2」といった呼称は、日本国内での便宜的な名称であり、サイズや性能を国際的に統一するための規格名称は別に存在します。呼び名に違いはあっても、基本的な寸法や形状、電圧は世界的に標準化されているため、適切な互換性が保たれています。
つまり、「単1」「単2」は日本でだけ使われる名称であり、海外ではシンプルにアルファベット記号で呼ばれることが多いという点が特徴です。これを理解することで、国内外での乾電池選びや交換の際に混乱を防ぐことができます
単一電池のサイズと重さ
単1電池は国際規格IEC(R20)に基づいており、寸法はおおよそ直径34.2mm、長さ61.5mmです。日本のJIS規格でもほぼ同様のサイズが定められており、海外の「D battery(Dセル)」と同じ規格で作られています。そのため、世界各国で互換性のある電池として広く流通しています。
重さはメーカーや電池の種類(アルカリ乾電池、マンガン乾電池など)によって異なりますが、一般的なアルカリ単1電池の場合、約130~180グラム程度です。充電式の場合は若干重くなることもあります。単1電池はサイズが大きい分、長時間高出力の電力供給が可能なため、大型懐中電灯や無線送信機、電動玩具など消費電力の高い機器に向いています。
- 直径:約34.2mm
- 長さ:約61.5mm
- 重量:約130~180グラム
- 電圧:1.5V(充電式は約1.2V)
これらの規格により、製品選びや交換時も安心して対応可能です。高い容量と大きなサイズが特徴の単1電池は、今なお高電力機器のスタンダード電源として重要な役割を担っています
単1電池の用途
高電力の懐中電灯以外の単1電池の一般的な用途の例としては以下のものがあります。 これらはすべて、電流要件が平均を超えているデバイスで、単1電池での使用が適しています。
単1電池の一般的な用途:
- 無線受信/送信装置
- 電動機
- 電子玩具
- メガホン
単1電池の寿命
一般的な単1アルカリ乾電池の使用推奨期限は、未使用状態で約10年とされています。この「使用推奨期限」とは、製造からこの期間内に使用を開始すれば、規格に定められた性能(電圧や容量)を満たすことが保証される期間です。実際には使用環境や放電条件によって異なりますが、未開封で適切に保管された場合はこの期間内に良好な性能を発揮します。
マンガン乾電池(亜鉛炭素電池)では、使用推奨期限は3年程度と短くなっています。これに比べてアルカリ乾電池は高性能で、長時間安定した電力供給が可能なため人気です。
また、実際の使用寿命は機器の消費電流によって大きく左右されます。例えば、アルカリ単1電池は一定の負荷抵抗をかけて放電した実験で約10,000mAhの容量が測定されており、約14時間連続使用が可能でした。これは単3電池の容量の約7倍にあたり、高出力の機器に適しています。
しかし、開封後の電池は時間とともに自然放電し、性能が徐々に低下します。特に高温多湿の環境では劣化が早まるため、使用しない電池を長期間機器に入れっぱなしにすることは避けるべきです。
充電式の単1電池の場合、1回の充電で約500~1000回繰り返し使用が可能です。コストや環境負荷を抑えたい場合は充電式が推奨されますが、使用時には性能の劣化も考慮する必要があります。
総じて、単1電池はそのサイズゆえに大容量で長時間の電力供給が可能ですが、期限や保存環境、使用方法に配慮し、適切に管理することが長持ちさせるポイントです
単1電池の使用上の注意点
それでは、単1電池を使う際の注意点について見ていきましょう。
液漏れに注意
電解液が漏れて皮膚や目に触れないように注意が必要です。乾電池の電解液には、塩化亜鉛や水酸化カリウムなどの人体に有害な物質が含まれており、漏れた場合は皮膚炎や化学やけど、失明のリスクもあります。電解液が漏れている電池は素手で触らず、万が一目に入った場合はすぐに大量の水で洗い流し医師の診察を受けてください。
使用方向に注意
また、電池の極性を逆に入れたり、ショート(短絡)、過放電をさせないようにしましょう。ショートは電池を金属と一緒に保管するなどで起こり、過放電は使わない機器に長期間入れっぱなしにすることで発生します。いずれも液漏れや発熱、破裂の原因となり危険です。
種類に注意
一次電池は充電不可で、充電すると発熱・液漏れ・破裂の恐れがあるため絶対に行わないでください。異なる種類の電池(アルカリとマンガンなど)を混ぜて使用することも避け、さらに新旧の電池を混合しないでください。すべて同じ種類かつできれば同じメーカーのものを使用し、交換は一括で行うことが望ましいです。
破損に注意
電池の外装が破れたり傷があるものは使用を避け、直射日光の当たる高温多湿な環境を避けて保管してください。電池を高所から落としたり、強い衝撃を与えることも変形やショートの原因となりますので注意しましょう。
長期間使用しない機器からは電池を取り出し、未使用品と使いかけを分けて保管することも重要です。また、模造品や改造された電池の使用は危険なので、純正品を選びましょう。
最後に、電池を火の中に投入したり加熱しないことが重要です。これらは破裂や発火の危険を伴います。
以上の注意点を守ることで、安全に単1電池を使用し、事故や機器の故障を防止できます
充電式単1電池と非充電式単1電池(一次電池)
【非充電式単1電池(一次電池)】 一般的に「乾電池」と呼ばれ、一度使い切ると捨てる使い切りタイプです。アルカリ乾電池やマンガン乾電池が主流で、高い電圧(約1.5V)を持ち、使用直後は安定した電力を供給します。多くのメーカーが製造しており、経済的で入手もしやすいのが特徴です。ただし使い切ったら交換が必要で、継続的に多量の電池が必要な用途ではランニングコストが高くなります。
【充電式単1電池】 ニッケル水素電池(NiMH)やニッカド電池(NiCd)が代表例で、専用の充電器を使って繰り返し充電可能なタイプです。電圧は約1.2Vと若干低めですが、安定して長時間の電力供給が可能で、約500回~1000回の充電ができます。初期コストは高めですが、長期間使うと経済的で環境にも優しい選択肢です。繰り返し使用できるため、電池の廃棄量削減にも貢献します。
どちらも懐中電灯や無線機、電動玩具など高電力を必要とする機器で使用可能ですが、充電式はメンテナンスとして充電器が必要なため、頻繁に使う機器やコストを抑えたいユーザーに向いています。非充電式は手軽で予備として保存もしやすく、使用頻度が低い場合に適しています。
さらに、充電式単1電池は「KR20」や「HR20」といった型名で流通しており、充電式特有の性能の違いを把握した上で選ぶのがポイントです。
頻繁に使うなら充電式が経済的かつ環境配慮もでき、たまに使うなら非充電式の使い切りタイプがおすすめです。


