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      • 発行日 2024年6月27日
      • 最終変更日 2024年6月27日
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    近接センサーガイド

    このガイドでは、近接センサーとは何か、どのように機能するのか、なさまざまな種類について紹介しています。

    近接センサーとは?

    近接センサーは、物理的な接触を必要とせずに物体の存在または不在を検出するように設計されたコンポーネントです。

    非接触式のデバイスであるため、センサーとの接触によって損傷を受ける可能性のある繊細な物体や不安定な物体を扱う際に非常に便利です。 この非接触動作は、ほとんどのタイプの近接センサー(磁気近接センサーのような例外を除く)が長寿命であることも意味します。これは、出力に機械的接点を使用せず、半導体出力を採用しているためです。

    近接センサーは、高速応答(物体がセンサーをトリガーした時点から出力がアクティブになるまでの間隔)を提供するように設計されています。種類によって使用するセンシング技術は異なりますが、目的はすべて同じです。

    Proximity Switch

    近接スイッチとは?

    近接スイッチは、近接センサーと互換的に使用されることが多い用語ですが、両者は異なるデバイスです。前述のように、近接センサーはその感知範囲内の物体の存在を検出する非接触コンポーネントです。一方、近接スイッチは、センサーが物体の不在または存在を検出したときに電気回路を開閉する部品です。

    近接センサーの仕組み

    簡単に説明すると、近接センサーは物体の存在や動きに関する情報を電気信号に変換して送信することで動作します。物体がその範囲内に入るとON信号を出力します。以下に説明するように、異なる種類の近接センサーにはいくつか重要な違いがあります。

    静電容量式近接センサーの動作原理:

    静電容量式近接センサーは、センサーと物体間の静電容量の変化を検出して動作します。距離や物体の大きさなどが静電容量に影響します。センサーは、この容量の変化を検知します。

    誘導型近接センサーの動作原理:

    誘導型センサーは、導電性表面上の外部磁界によって発生する渦電流を検出して動作します。検出コイルが交流磁界を発生し、これにより渦電流が生じ、インピーダンスの変化が検知されます。

    磁気近接スイッチの動作原理:

    磁気近接スイッチは比較的シンプルで、スイッチのリード端が磁石によって操作されます。リードスイッチがONになると、センサーもONになります。

    また、近接センサーは検出対象の表面色に影響を受けないことも重要です。物理的な動きや物体の存在に依存するため、検出の有効性は対象の色に左右されません。

    近接センサーの用途

    近接センサはさまざまな環境や用途で利用可能です。定義された範囲内の物体を検出する必要があるあらゆる用途で使われています。具体的には以下があります:

    • 物体の位置検出
    • 輸送、物流、サプライチェーン管理
    • 検査、品質保証
    • プロセス制御
    • レベル検出
    • 食品加工・製造
    • 農業

    また、油や水を使用する環境でも使用できるため、他の検出方法と比較して優位性があります。静電容量式近接センサーは、対象物の誘電率によって水、樹脂、金属などの媒体を検出することができます。センサーの種類によって、最適な検知対象が異なります:

    • 静電容量式近接センサー: 金属、液体、水、樹脂、粉体
    • 誘導型近接センサー: アルミニウム、銅、真鍮、鉄などの金属
    • 磁気式近接センサー: 磁石

    近接センサは、温度が変動する環境や極端な温度条件下でも使用できます。ただし、温度適合性は製品に依存しますが、一般的には摂氏-50度から100度の範囲で動作可能です。

    近接センサーの種類

    近接センサーには、3つの主なタイプがあります。それぞれ静電容量式、超音波式、誘導式で、それぞれ特有の特性があり、異なる用途に適しています。各タイプの詳細については、以下のセクションをご覧ください:

    静電容量式近接センサー

    静電容量式近接センサー

    静電容量式近接センサーは、一般的なコンデンサーに似た一対の平行なプレートを特徴としています。物体が静電容量を変化させることで、センサーがトリガーされ、作動します。静電容量式センサーは非鉄材料向けに設計されており、レベル検出やモニタリングなどの近距離アプリケーションに最適です。

    また、静電容量式センサーは周囲の環境や他のセンサーとの相互作用に影響を受ける可能性があります。これには周囲温度や近くにある他の物体などが含まれます。したがって、これらのセンサーを設置する際には、他の物体やセンサーからの干渉を避けるために注意が必要です。

    **静電容量式近接センサーを選ぶ際の検討項目 **

    静電容量式近接センサーを選ぶ際には、以下の重要な要素を考慮する必要があります。これらの要素を適切に考慮することで、要件に最適な製品を選択し、適切な適合性を確保することが可能です。

    1. ボディスタイル(バレルまたはブロック): センサーの形状やサイズが適切かどうかを検討します。
    2. スイッチング出力タイプ(NPNまたはPNP): 使用する制御システムとの互換性を確認し、適切な出力タイプを選択します。
    3. 出力機能(NOまたはNC): センサーの動作状態が通常開放(NO)か通常閉じ(NC)かを決定します。
    4. 検出および検知範囲: センサーが検出できる物体の距離や大きさを確認し、適切な範囲を選択します。
    5. ターゲット・タイプ(何を検知するか): センサーが対応する対象物(金属、非金属など)を考慮します。
    6. IP定格: センサーの防塵性や防水性が必要かどうかを判断し、適切なIP定格を選択します。
    7. 設置タイプ(フラッシュまたは非フラッシュ): センサーが目標物に対して直接(フラッシュ)または間接的(非フラッシュ)に設置されるかを検討します。
    8. シールド状態(シールドされているか、部分的にシールドされているか、シールドされていないか): 周囲の電磁干渉に対する保護レベルを考慮します。
    9. 応答時間: センサーが物体を検知してから反応するまでの時間を評価し、適切な応答時間を選択します。
    10. 用途: センサーが使用される環境や用途に適しているかを確認します。

    これらの要素を総合的に考慮することで、静電容量式近接センサーを効果的に選定することができます。

    3.5

    超音波近接センサー

    超音波近接センサー

    超音波センサーは、検知範囲内の物体が反射または吸収する音波を利用します。このセンサーは非常に汎用性が高く、さまざまな材料や物体に使用できます。また、比較的高速であり、他のタイプのセンサーよりも長い距離での検出に適しています。さらに、異なる表面特性を持つ物体の検出にも優れています。連続レベル制御や産業オートメーションシステムなどに広く利用されています。超音波近接センサーを選択する際には、以下の要素を考慮して適切なセンサーを選ぶことが重要です:

    • スイッチング出力タイプ(PNPまたはNPN): 使用する制御システムとの互換性を確認し、適切な出力タイプを選択します。
    • トランスデューサまたは超音波周波数: センサーの特性や使用環境に応じて適切な超音波周波数を選定します。
    • IP定格: センサーの防塵性や防水性が必要かどうかを判断し、適切なIP定格を選択します。
    • シールド状態(シールドされているか、部分的にシールドされているか、シールドされていないか): 周囲の電磁干渉に対する保護レベルを考慮します。
    • 用途: センサーが使用される環境やアプリケーションに最適であるかどうかを確認します。
    • ボディスタイル: センサーの形状や取り付け方法が要件に適しているかどうかを検討します。
    • 感知範囲: センサーが検知できる距離や範囲を確認し、目的に合った感知範囲を選択します。
    • ターゲット・タイプ(何を検知するか): センサーが対応する対象物(金属、非金属など)を考慮します。
    • 設置タイプ(フラッシュか非フラッシュか): センサーが物体に対して直接(フラッシュ)または間接的(非フラッシュ)に設置されるかを検討します。
    • 応答時間: センサーが物体を検知してから反応するまでの時間を評価し、適切な応答時間を選択します。

    これらの要素を総合的に考慮することで、適切な超音波近接センサーを選定することができます。

    誘導型近接センサー

    誘導型近接センサー

    誘導型近接センサーは、巻かれた鉄芯を特徴としています。物体がセンサーの検知範囲内に入ると、コイルのインダクタンスが変化し、それによってセンサーが作動します。これらのセンサーは一般的に至近距離で鉄材料と共に使用され、一部のタイプは危険な環境でも使用されることがあります。

    静電容量式近接センサーと同様に、誘導型センサーも他のセンサーとの相互作用や周囲環境の影響を受ける可能性があります。センサーが効果的であり、周囲のセンサーや金属物からの影響を最小限に抑えるためには、慎重な設置が必要です。

    誘導型近接センサーを選択する際には、以下の要素を考慮することが重要です:

    • 用途: センサーが使用される具体的な環境や目的に合わせて選択します。
    • シールド状態(シールドされているか、部分的にシールドされているか、シールドされていないか): 周囲の電磁干渉からセンサーを保護するためのレベルを検討します。
    • IP定格: センサーの防塵性や防水性が必要かどうかを確認し、適切なIP定格を選択します。
    • スイッチング周波数: センサーの作動周波数が適切であるかどうかを考慮します。
    • スイッチング出力タイプ(NPNまたはPNP): 使用する制御システムとの互換性を確保するために適切な出力タイプを選択します。
    • 応答時間: センサーが物体を検知してから反応するまでの時間を評価し、適切な応答時間を選択します。
    • 設置タイプ(フラッシュか非フラッシュか): センサーが物体に対して直接(フラッシュ)または間接的(非フラッシュ)に設置されるかを検討します。
    • ターゲット・タイプ(何を検知するか): センサーが対応する対象物(金属、非金属など)を考慮します。
    • 検知範囲: センサーが検知できる距離や範囲を確認し、目的に合った感知範囲を選択します。
    • ボディスタイル: センサーの形状や取り付け方法が要件に適しているかどうかを検討します。

    これらの要素を考慮して、適切な誘導型近接センサーを選択することで、目的に応じた効果的なセンシングが可能となります。

    磁気式近接センサー

    磁気式近接センサーは、外部磁界を利用して物体の有無を測定するために設計されています。これらのセンサーは強磁性体に対してのみ動作し、一般的に高速であり、例えば高速回転速度の測定に適しています。

    磁気近接センサーを選ぶ際には、以下の要素を考慮することが重要です:

    • ボディスタイル: センサーの形状や取り付け方法が、設置場所や環境に適しているかどうかを確認します。
    • 検出範囲: センサーが検知できる距離や範囲を確認し、アプリケーションに適した範囲を選択します。
    • ターゲットタイプ(何を検知するか): センサーが対応する対象物(例: 磁性体)を検出できるかを確認します。
    • 磁気アライメント: センサーの設置方向に対する磁気の方向や位置が、正確な検知を保証するかどうかを考慮します。
    • 磁気感度: センサーがどれだけ微小な磁気フィールド変化を検知できるかを評価します。
    • IP定格: センサーの防塵性や防水性が必要かどうかを確認し、適切なIP定格を選択します。
    • スイッチング出力タイプ: 使用する制御システムとの互換性を確保するために、適切な出力タイプ(NPNまたはPNP)を選択します。
    • スイッチング周波数: センサーの作動周波数がアプリケーションに適しているかを確認します。

    これらの要素を考慮して、適切な磁気近接センサーを選択することで、目的に応じた正確で信頼性の高い検出が可能となります。

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