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      • 発行日 2024年5月29日
      • 最終変更日 2024年5月29日
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    風速計ガイド

    Anemometers Guide

    風速計とは?

    風速計は風速、気圧、気流速度を測定する装置で、アネモメーターとも呼ばれます。数百年前に風の速さを測るために発明されましたが、現在では様々なデータを提供できる高精度の測定器となっています。

    手動とデジタルの種類があり、閉鎖空間内または大気風のような非閉鎖空間内でも測定できます。

    アネモメーターという言葉は、ギリシャ語で風を意味する「anemos」に由来しています。

    風速計はどんな用途に使われますか?

    風速計は風速と風向きを測定する時に使用されます。

    現在において風速計は、高層建造物の安全確保、風力タービンの制御、船舶の操縦、風による影響の研究など、様々な場面で活用されています。

    そして、北極圏から赤道直下まで、ほぼすべての気象観測所で使用されています。風速計は嵐の接近など気象の変化を検知するに役立つので、パイロット、エンジニア、気候学者にとって重要なツールです。

    また、気象パターンを研究する気象学者や、空気の流れを研究する物理学者にとっても、大切な装置です。

    大型風力発電機には風速を測定するために風向風速計が内蔵されており、風が強すぎる場合にはブレーキを作動させて回転を止めることができます。

    他の用途:

    • 風速や風向きを確認したい船員やサーファー
    • パラグライダーやドローン、遠隔操作の飛行機を操縦する人が、気象条件の安全性を確認するために使用
    • 環境状態の監視
    • HVACの設置や修理の際、冷暖房や換気装置の風量を測定する手段
    • 天候不良は作業員や設備に危険を及ぼす可能性があるため、建設作業中のクレーン周辺を監視
    • 屋外イベント、特に仮設構造物周辺の天候を監視することで安全を確保
    • 天気予報は実況データを提供しないため、離着陸時に低高度を飛行する航空機のリスクを軽減するために、飛行場や空港内の状況を観測するのに役立つ

    風速計の種類

    熱線式

    熱式風速計とも呼ばれ、細い線を電気的に加熱して特定の温度にし、その温度が空気の流れによってどれだけ冷やされるかを測定します。

    これにより、電線がどのくらい早く冷えるか、温度がどのくらい低くなるかを測定することで、風の速さを計算することができます。このタイプは多くの場合携帯用に設計されています。

    熱式風速計を見る

    ベーン式

    プロペラ風速計や風車風速計とも呼ばれ、風杯式に似ています。ただし、風杯の代わりに回転する風力ブレードが付いています。

    ブレードは垂直に取り付けられているのではなく、風に向かって水平に取り付けられています。

    風杯式と同様、1秒間の回転数をカウントして風速を測定し、その結果をデジタルディスプレイに表示します。

    建物に取り付けるように設計された製品もありますが、携帯型が一般的です。

    ベーン式風速計を見る

    風杯式

    最もシンプルなタイプで、高い精度を持ちます。

    2個、3個、または4個の風杯がセットになっており、取り付けられたポールの上で風によって回転します。

    風速が上がると、風杯の回転速度が速くなり、計測器が風速をとらえてデジタル画面に表示します。

    主にビルや船などの建造物に取り付けるように設計されていますが、携帯型もあります。

    超音波式

    1994年に地質学者のアンドレアス・プリッチュ博士によって発明された超音波風速計は、一対のトランスデューサーの間を伝わる超音波を測定することで、瞬間風速を測定します。

    超音波風速計には可動部がなく、センサーを使って風の小さな変化も検知することが可能です。通常、4つのセンサーが平面に配置されています。

    風速計はなぜ発明されましたか?

    風速計の歴史は古く、1450年にイタリアの建築家レオン・バッティスタ・アルベルティが風速を示すために作ったモデルが最初です。

    この風速計は、風に対して垂直に置かれた円盤が風力で回転し、風の動きに合わせて傾きます。

    その後、天文学者であり物理学者でもあったジョン・トーマス・ロムニー・ロビンソンによって、15世紀に考案されたモデルが1846年に再発明されました。このモデルが現代の原型で、4本のアームを持つ垂直のスピンドルが特長です。そして、それぞれのアームに風杯が取り付けられ、風杯に風が当たると、スピンドルを回転させて風速を示しました。

    風速計ガイド

    風速計の測定方法は?

    デジタル式

    デジタル式風速計には、さまざまな測定オプションがあります。これにより、風速の計算をmph、km/h、mi/h、ft/s、ft/min、knotで表示することができます。計器で単位ボタンを押して測定オプションを表示し、該当するものを選択します。

    測定単位が表示されたら、速度計算の準備完了です。本体を空中に持ち上げ、風向きを確認します。

    風速が計算され、デジタルディスプレイに表示されます。屋外の気流を測定する場合、突風が吹くたびに風速が自然に速くなったり遅くなったりするため、数値は変化します。

    このタイプは簡単な操作でわかりやすく、電子回路が搭載されているので、高い精度を実現しています。そのため、登山やキャンプなどのアウトドア活動だけでなく、さまざまな用途で広く使用されています。

    手動式

    最も一般的でよく知られたタイプで、90度の角度で配置された4つの風杯が特徴です。風速が画面で表示されるデジタル式とは異なり、マニュアルで操作します。

    まず、風杯のひとつを基準点として印を付けます。これは、風杯が軸を中心にどれくらいの速さで回転しているかを知るために数えるためのものです。

    装置を風に当て、1分間に何回回転するかを数えます。1分間の平均回転数を計算するのに十分な情報を得るために、同じことを4回行います。

    記録した数値を合計し、その数値を4で割って平均風速を算出します。これで1分間の平均回転数が計算できます。

    風速計の精度は?

    精度は風速計の重要な指標です。高品質の風速計であれば、約±0.5m/s(±2km/hまたは±1mph)の精度で風速を読み取ることができます。

    風は常に変化しているため、速さや方向は一定ではありません。風洞で測定する場合、風速は一定で正確な測定が可能ですが、屋外での測定は大まかな目安となります。

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    風速計の校正方法

    風速計の信頼性と精度を確保するためには、定期的に校正を行う必要があります。

    これは、測定器の精度をチェックする手順でもあり、標準器と合わせるための調整でもあります。適切なプロセスにより、測定器はより正確な測定結果を得ることができます。

    測定器の精度は時間の経過や使用により低下するため、定期的に校正を行うことが重要です。校正誤差の許容範囲は5%であり、それ以上の誤差が発生する場合、装置の性能に問題があると考えられ、製品の不具合に対する賠償責任につながる可能性があります。

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