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      • 発行日 2024年2月26日
      • 最終変更日 2024年2月26日
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    今さら聞けない「Arduino」とは?概要や種類・活用例について解説!

    Arduinoは、AVRマイコンをベースとしたオープンソースのハードウェアです。当記事では、Arduinoに関する基本情報や種類、活用例などについて解説します。

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    Arduinoとは?

    Arduinoとは、ワンボードマイコンとして知られ、シンプルな構造と手軽さから世界中で愛用されているオープンソースのハードウェアです。

    その開発システムはArduinoのWebサイトからダウンロード可能で、AVRマイコン、入出力ポート、そしてArduino言語による統合開発環境が提供されています。これにより、技術者でない人でも簡単に電子工作を始めることができます。

    その構造のシンプルさから、はんだ付けをせずに電子回路を作成したい場合でも、ブレッドボードに電子部品を差し込むだけで、Arduinoと接続することができます。さらに、「シールド」と呼ばれる拡張パーツを取り付けることで、より高度な開発も可能となります。

    また、ArduinoはIoT(Internet of Things、モノのインターネット)の世界でも利用されています。これにより、誰でもコストをかけずに手軽にIoTを体験することができます。

    Arduinoの種類

    Arduinoの種類は非常に多様で、それぞれ異なる特性と用途を持っています。初心者からプロフェッショナルまで、様々なニーズに対応するためのモデルが存在します。

    その中でも主要なものとしてArduino Uno、Nano、Mega、Leonardoなどがあり、各種類のボードは異なるピン配置、メモリ容量、処理能力を備えています。

    ここでは、それぞれのArduinoボードの特性と一般的な用途について詳しく見ていきましょう。

    UNO(R4 / R3)

    Arduino Unoは、Arduinoの種類の中でも特に人気ですが、理由はそのシンプルさとアクセシビリティにあります。

    Arduino Unoは、ATmega328Pマイクロコントローラを搭載した開発ボードで、14個のデジタルI/Oピン(6つはPWM出力として使用可能)、6つのアナログ入力ピン、クリスタルオシレータ、USB接続、電源ジャック、ICSPヘッダ、リセットボタンを備えています。

    そのシンプルな構成とユーザーフレンドリーな設計は、初めてArduinoを使う人々や、電子工学の基本を学びたい初心者にとって、理想的な選択肢となっています。また、Arduino Unoは非常に頑丈で、多くのプロジェクトで使用できるため、初心者だけでなく、経験豊富なエンジニアや開発者にも非常に人気です。

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    Nano / Micro

    Arduino Nanoはその名前が示す通り、Arduino Microよりもさらに小型です。その小ささにもかかわらず、Arduino Unoとほぼ同じ機能を持つため、使い勝手の良さが目立ちます。

    特筆すべきは、Arduino Unoよりも2本多い8本のアナログ入力を持つ点です。しかし、デジタルとアナログの入出力端子を切り替えることはできません。また、USBポートは「Mini USB Type-B」を使用しているので、その点に注意が必要です。

    一方、Arduino MicroもArduino Unoより小さく、ブレッドボードに直接挿入できるピンヘッダが実装されている点が特徴です。このピンヘッダがないバージョンも存在します。

    Arduino Microの優れた点は、デジタルとアナログの入出力端子の切り替えが可能であることです。この機能により、デジタル入出力は最大24本、アナログ入力は最大12本まで使用できます。

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    Due / Leonardo / Mega2560

    Arduino Dueは、32bitのARM coreを搭載したマイコンを持ち、84MHzの高クロック周波数により高速処理が可能です。ただし、他のArduinoボードと異なり、動作電圧が+3.3Vと低く、誤って+5Vを入力すると破損の可能性があるため注意が必要です。

    Arduino LeonardoはArduino Unoのマイコンを「ATmega328P」から「ATmega32U4」に変更し、USB-シリアル変換チップを不要にしたモデルです。

    Arduino Unoと比べてデジタル入出力ピンとアナログ入力ピンが増え、USB端子がMicro-Bに変更されているなどの特徴があります。また、「ピンソケット、ICSPピンヘッダ、DCジャック」が実装されていないシンプルなエディションも存在します。

    最後に、Arduino Mega 2560はArduino UnoのメモリやI/Oを大幅に増強したモデルで、多くの入出力端子が必要な場合に推奨されています。

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    WIFI 1010 / WAN 1310 / Zero

    WIFI 1010は、安全なWi-Fi/Bluetooth接続を構築できる特性から、IoTやピコネットワークなどの用途に最適です。また、消費電力の低いArm Cortex-M0 32-bit SAMD21プロセッサや2.4GHz帯で動作するu-blox製 NINA-W10チップセットといった高性能な部品を搭載しています。

    次に、WAN 1310はLoRa接続が可能なマイコンボードで、特に低消費電力が求められるプロジェクトに適しています。LoRaWANなどのインフラへの接続が可能なため、Arduino IoT Cloudへの接続も可能です。

    この他にも、新しいバッテリーチャージャの採用や2MBのSPIフラッシュの搭載など、先進的な機能を持っています。

    最後に、Arduino Zeroは32bitのArduinoボードで、Atmel社と共同で設計されています。ARM Cortex M0+コアを搭載したAtmelのSAMD21 MCUを使用しており、高速な処理速度や高性能さを求めるプロジェクトに最適です。

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    Arduinoの活用例

    Arduinoの活用例は、多岐にわたります。その中でも特に代表的なものとして、Lチカ、スイッチ入力、アナログ入力などが挙げられます。

    ここでは、それぞれの活用例について詳しく解説します。

    Lチカ

    Arduinoで作成できるプロジェクトの中でも、特に初心者におすすめなのが「Lチカ」です。

    これはLEDを使って光の点灯・点滅を制御するプログラムで、Arduinoのプログラミングを習得するうえで最初のステップとなります。プログラムの作成からハードウェアの接続まで、Arduinoの基本的な操作を一通り学べます。

    スイッチ入力

    これは、特定のスイッチがオンまたはオフになることで、特定のアクション(例えば、LEDの点灯や消灯)を引き起こすことができます。この機能は、Arduinoのデジタル入力として機能し、ユーザーはプログラムを通じてこれを制御することができます。

    スイッチ入力は、ボタンやセンサーからの信号をArduinoに送信し、その状態(オンまたはオフ)に応じて特定のアクションを起こすことができます。このプロセスは、デジタル入力の基本的な使用方法の一つと考えることができます。

    アナログ入力

    アナログ入力とは、可変抵抗を使用して電圧の変化をアナログ信号として読み取る機能のことを指します。Arduinoは、このアナログ入力を利用することで、周辺環境の情報をデジタルデータとして解釈し、それに応じた操作を実行することが可能になります。

    センサー入力

    Arduinoは、センサーやモジュールを接続することで、多様な状況に対応可能な柔軟なプラットフォームとなります。

    たとえば、温度センサーを接続すれば、部屋の温度や人体の体温を測定することが可能となります。また、気圧センサーを接続することで、気圧の変化をリアルタイムで把握し、その場の気候や天候予報に役立てることもできます。

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    モーター制御

    Arduinoのユーザーフレンドリーなインターフェースを利用して、サーボモーターの制御を行うことが可能です。この柔軟性は、ホビーロボットから産業用ロボットまで、幅広いアプリケーションで活用されています。

    サーボモーターは、特定の角度に精密に位置決めできるため、ロボットの腕や足の関節を制御するのに最適です。また、サーボモーターの特性を利用して、角度の精密な調整が求められる様々なプロジェクトにも適用できます。

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    まとめ

    Arduinoはオープンソースのエレクトロニクスプラットフォームで、簡単なマイクロコントローラボードと開発環境から構成されています。

    ハードウェアとソフトウェアが密接に連携し、誰でも簡単に電子工作やプログラミングを始めることができます。Arduinoは、センサーやモーターなどの外部デバイスを接続し、プログラムによって制御することが可能です。

    教育やホビー、プロトタイピングなど様々な用途で使われ、コミュニティによる豊富なライブラリやサンプルコードが存在します。初心者から上級者まで幅広いユーザーに愛用されています。

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