• 発行日 2023年8月28日
    • 最終変更日 2026年2月4日
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ねじの種類を用途別に整理|使い分けと選定のポイント

ねじは、製品の組み立てや修理において欠かせない部品であり、形状や材質に多くの種類が存在します。ねじの選定は、製品の強度や耐久性に直結するため、適切に選ぶことが重要です。また、ねじの種類を理解することが、製品の品質向上にもつながります。本記事では、ねじの種類やそれぞれの特徴、用途について詳しく解説します。

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ねじ、ビス、ボルトの違い

ねじ、ビス、ボルトは、いずれも留め具として使われますが、その役割や使い方には明確な違いがあります。本セクションでは、ねじとボルトの違いやねじとビスの違いに着目し、それぞれの特徴を整理して解説します。

ねじ

ねじは、ねじ山を持つ留め具で、外周にねじ山が形成されているのが特徴です。主に、対象物を固定する目的で使用されます。

ねじを回転させることで、ねじ山が対象物のねじ山と噛み合い、ねじ込むことができます。ねじはさまざまな形状やサイズがあり、用途に応じて使い分けられます。

一般的な用途では、木材やプラスチックへの固定に使われる木ねじや、金属への固定に使われる機械ねじなどがあります。

ねじの利点は、締め付けや緩めることが容易で、再利用も可能なことです。また、異なる素材の部材同士をしっかりと固定できる点も挙げられます。ねじは、組み立てや修理作業をはじめ、産業分野から日常生活まで幅広く使用されています。

ビス

ビスは、ねじ山を持ち、材料に直接ねじ込んで固定する留め具です。

一般的に、ビスはねじ山が先端まで設けられた釘のような形状をしており、ドリルやドライバーで材料に取り付けます。木材や薄い板材では、あらかじめ下穴を開けずに使用されることが多く、軽量金属などの薄い材料にも用いられます。

ビスの利点は、取り付けや取り外しが容易で、比較的高い保持力を発揮する点です。また、尖った先端形状やねじ山の構造により、材料に食い込みやすく、効率的な取り付けが行えます。

ビスはDIYや家具製作、簡単な建築作業などで広く使用されており、木材や薄い金属材料を固定する際に用いられます。さまざまな種類があり、用途や材料に応じて適切なビスを選ぶことが重要です。

ボルト

ボルトは、ねじ山を持ち、ナットと組み合わせて対象物を締め付けるための留め具です。

外部にねじ山を持ち、先端に頭部(ヘッド)を備えているのがボルトの特徴です。ナットをボルトに取り付け、回転させることで対象物を締め付けることができます。

ボルトは、主に金属や厚い材料の組み立てや固定に使用されます。その強い締め付け力により、耐久性や安定性の要求される構造物や機械の組み立てに適しています。ボルトにはさまざまな種類があり、頭部の形状(六角、丸頭、平頭など)、ねじ山の仕様、長さなどが異なります。

ボルトの利点は、安定した締め付け力により、固定された対象物を確実に保持できる点にあります。また、ナットを使用することで取り外しが容易で、繰り返し使用することもできます。

これらの特性から、ボルトは建築、自動車、航空分野など、幅広い産業分野で使用されています。特に、耐久性や安定性が求められる組み立て作業に用いられます。

ここまで見てきたように、ねじとボルトの違い、ねじとビスの違いは、構造や使用方法、想定される用途の違いとして整理できます。これらの特徴を理解し、用途に応じて使い分けることが、目的に合った固定につながります。

並目のねじと細目のねじの違い

並目と細目は、ねじやボルトのねじ山の仕様を表す用語です。

並目のねじは、一般的なねじ山の仕様を持つねじで、ねじ山のピッチが比較的大きいのが特徴です。このため、締め付けや緩める作業がしやすく、取り扱いが容易であるという利点があります。並目は、主に一般用途や家庭内で使用されることが多く、幅広い場面で用いられています。

これに対し細目のねじは、ねじ山のピッチが小さく、ねじ山が細かく設けられた仕様のねじです。この特徴により、締め付け時に軸力を得やすい一方、締め付け作業には注意が必要です。細目は、高精度や高負荷が求められる環境で使用されることが多く、産業用途や特殊な用途に適しています。

どちらのねじを選ぶかは、使用目的や環境、対象物の条件によって異なります。一般的には、並目のねじが汎用的な用途に適しており、細目のねじはより厳密な条件が求められる場合に使用されます。適切なねじ山仕様を選定することは、安定した締結や安全性を確保するうえで重要です。

ボルトの規格について

ボルトの規格は国や地域によって異なりますが、代表的な規格として、以下のようなものがあります。

ISO規格

国際標準化機構(ISO)が定める規格で、世界的に広く使用されています。ISOメートルねじの基本寸法(ねじの太さやピッチなど)を定めたISO 261や、ボルトの強度などの機械的性質を規定したISO 898などが代表例です。

JIS規格

日本産業規格(JIS)による規格で、日本国内で広く使用されています。JISメートルねじ規格が中心で、用途や材料に応じて規格番号が定められています。なお、JISにはインチねじに関する規格も存在しますが、現在は主に既存設備や補修用途で用いられています。

ASTM規格

米国材料試験協会(ASTM)による規格で、主にアメリカで用いられています。ASTMでは鉄鋼材料や締結部品に関する規格が多く定められており、ボルトに関する規格もその一部に含まれます。

ねじ、ビスの種類と用途

ねじ、ビスにはさまざまな種類があり、それぞれに用途が異なります。

なべねじ

なべねじ(JIS:なべ小ねじ)は、主に木材を組み立てる際などに使用されるねじです。

頭部が丸みを帯びた形状をしており、比較的座面が広いのが特徴です。この形状により、なべねじは部材に面で当たりやすく、安定した固定が行いやすくなります。

一般的な用途として、家具製作や木工作業、床材の取り付けなどがあります。なべねじは、部材を傷めにくく、外観を大きく損なわずに固定できるため、木材を使用した組み立てに広く用いられています。

皿ねじ

皿ねじ(JIS:皿小ねじ)は、木材や薄い金属材料を組み立てる際に使用されるねじです。

頭部が円すい形状をしており、取り付け後に頭部が材料表面とほぼ面一になるのが特徴です。この形状により、皿ねじは頭部が材料に収まり、突起を抑えた仕上がりになります。

一般的な用途として、家具製作や木工作業のほか、ドアや窓枠の取り付けなどがあります。皿ねじは、ねじ山が材料にしっかりと食い込み、正しい取り付け方法で安定して固定できます。この特徴により、緩みにくい接合が得られ、しっかりとした組み立てができます。

バインドねじ

バインドねじは、紙や厚いカードボードなどを束ねるために使用されるねじです。

細長い形状をしており、頭部にはくぼみがあります。通常、あらかじめ穴を開けた資料に挿入され、ねじが回転することで束ねる素材をしっかりと締め付けます。主に資料の綴じ込み用途で、レポートやプレゼンテーション資料、カタログなどをまとめる際に用いられます。バインドねじは簡単に取り外すことができ、再利用も可能です。そのため、ドキュメントの追加や削除が容易になります。

タッピングねじ

タッピングねじは、あらかじめ開けた下穴に直接ねじ込むことで、相手材側にねじ山を形成しながら固定できるねじです。先端形状とねじ山の働きにより、材料にねじ山を形成しながら固定される構造です。

金属板やプラスチックなどの比較的薄い材料への取り付けに適しており、主に金属材料を中心に使用されます。

事前にねじ山を加工する必要がないため、作業時間の短縮につながります。また、下穴を用いることで、材料への加工を最小限に抑えながら固定できます。

タッピングねじは、下穴にねじ山を形成しながら締結できる特性により、自動車や家電製品、家具など、量産品の組み立てで広く利用されています。

トラスねじ

トラスねじ(JIS:トラス小ねじ)は、薄い金属板や木材、合板などを固定する際に使用されます。

頭部が丸みを帯びており、座面が広いのが特徴です。この形状により、トラスねじは材料に面で当たるため、座面への負荷を分散させ、安定した固定が可能になります。

主に、金属板や木材を用いた建築や家具の組み立て、屋根や床の取り付けに使用されるほか、構造物の組み立てにも適しています。

木ねじ

木ねじは、木材を固定するために使用される一般的なねじです。

木材に適した直径とねじ山を持ち、食い込みやすい形状をしています。

主に、家具製作、木工作業、簡単な建築作業などに用いられます。木ねじは木材にしっかりと固定でき、高い保持力を発揮します。

また、木ねじにはさまざまな種類があり、頭部の形状(六角、丸頭、平頭など)やねじ山の形態(全ねじ、半ねじなど)が異なります。これらの違いを踏まえて適切な木ねじを選ぶことで、安定した木材の組み立てが可能になります。

六角タッピングねじ

六角タッピングねじは、金属材料への固定に使用されるねじです。

頭部が六角形の形状をしており、下穴を開けた材料に直接ねじ込むことで、材料側にねじ山を形成しながら固定される構造です。主に金属材料の組み立てや取り付けに使用され、自動車産業、機械製造、建築など幅広い分野で利用されています。

六角形の頭部はスパナやレンチ、電動工具で操作しやすく、比較的大きな締め付けトルクをかけやすい特性があります。また、スパナなどで安定して締め付けトルクをかけやすいため、振動や衝撃が加わる環境で使用されることもあります。

万能ビス

万能ビスは、その名前の通り、さまざまな材料に対して使用できる汎用性の高いビスです。

木材やプラスチックに加え、下穴を併用することで金属にも対応できるため、複数の素材を用いた組み立てに適しています。

部材をしっかりと固定できる構造を持ち、ドライバーやドリルで比較的簡単に取り付けられることから、木材や樹脂の固定はもちろん、DIYや家具製作、簡単な建築作業、修理など、幅広い作業で使用されています。

ドリルビス

ドリルビスは、ドリルやドライバーでの使用を前提に設計された先端にドリル形状を持つビスです。

主に、金属板や木材、合板などの薄い材料を効率よく固定する用途に用いられます。先端がドリル形状になっているため、事前に下穴を開けることなく、材料に直接ねじ込むことができます。

この構造により、下穴加工の工程を省くことができ、作業時間の短縮につながります。家具製作や簡単な建築作業、屋内装飾など、作業効率が重視される場面で使用されています。

ボルトの種類と用途

ボルトの種類と用途

六角ボルト

六角ボルトは、頭部が六角形の形状をしており、主にナットと組み合わせて使用されるタイプのボルトです。高い耐久性と強度を持ち、幅広い用途で使用されています。

主に、構造物の組み立てや固定に用いられ、建築、自動車、機械、航空分野などの産業分野で広く使用されています。部材同士を固定しやすく、締結状態を安定して維持しやすい点が特長です。

六角形の頭部はレンチやスパナで締め付けることができ、比較的大きな締め付けトルクを与えやすい構造となっています。そのため、六角ボルトは高い締め付け力が求められる組み立て作業に幅広く使用されています。

六角穴付ボルト

六角穴付ボルトは、ボルト頭部に六角形の穴が設けられたボルトで、六角レンチや六角ビットを用いて締め付けます。外側に六角形の頭部が突き出さないため、側方スペースが限られた場所でも使用しやすい点が特徴です。部品間隔の狭い箇所や、外観をすっきりと仕上げたい装置内部などにも適しています。

主に、機械装置や精密機器、構造部品など、比較的高い締め付け力や作業性が求められる用途で使用されます。また、六角穴の形状により、一般的なスパナでは取り外しにくい構造であることから、設備用途の一例として、駐車場設備や監視機器の取り付けに使用される場合もあります。

低頭ボルト

低頭ボルトは、頭部の高さが一般的なボルトよりも低く設計されたボルトです。頭部の高さを抑えられるため、高さ方向に制約のある空間でも使用しやすい特徴があります。

主に、狭いスペースや浅い穴など、設置条件に制約がある箇所で使用されます。機械部品の取り付けや電子機器の固定のほか、自動車や自転車の組み立てなどに用いられます。

低頭ボルトは一般的なボルトに比べてコンパクトで、部品寸法や設計に合わせた取り付けが可能です。また、外観をすっきりと仕上げたい場合や、高さ方向に制約のある箇所に適しています。

フランジ付きボルト

フランジ付きボルトは、頭部にフランジ(広がった部分)が設けられたボルトです。

フランジはワッシャーの役割を果たし、締結時の荷重を広い面積に分散させます。このため、薄い材料や穴径が大きい部材の固定・接合に適しています。

薄い板やプラスチックなどの比較的柔らかい材料に使用されることが多く、座面を広く確保できることで、締結部への負荷を分散しやすい点が特長です。また、フランジによって座面圧を均一にしやすいため、ガスケットなどと併用することで、用途によっては液体や気体の漏れを抑える目的で使用される場合もあります。

建築、自動車、航空機など、さまざまな産業分野で使用され、耐久性や信頼性が求められる接合部に用いられます。

機械式駆動部品の紹介

ここでは、機械の動力を伝達・変換する役割を担う機械式駆動部品について、代表的なものを紹介します。

歯車

歯車は、回転運動を伝えるために用いられる機械部品で、さまざまな機械や装置に組み込まれています。

主に、回転速度やトルクの変換、回転方向の変更、回転運動の伝達といった役割を担います。歯数や大きさの異なる歯車を組み合わせることで、回転数や伝達される力を調整でき、機械の動力伝達や制御に用いられます。

自動車のトランスミッションや産業機械のギヤボックス、時計のムーブメントなど、さまざまな機械や装置に歯車は欠かせない部品です。歯車の設計や組み合わせを工夫することで、動力を無理なく伝えながら、安定した回転や精密な動きを得ることができます。

チェーン

チェーンは、複数のリンクを連結した構造を持つ駆動部品で、動力や運動の伝達のほか、連結や搬送用途にも用いられます。

自動車やオートバイの駆動系、自転車、産業機械、コンベアシステムなど、さまざまな機械や設備で使用されています。

チェーンは高い強度と耐久性を備えており、比較的長い距離にわたって力を伝えられる点が特長です。また、リンク同士を連結した構造のため、経路の曲がりや屈曲に対応しやすいという性質があります。

こうした特性から、経路に制約のある装置や、複数の軸をまたぐ構成でも使いやすく、駆動や搬送を行う装置の構成要素として広く用いられています。

クラッチ

クラッチは、回転運動に伴う動力の伝達を制御するための装置で、さまざまな機械や車両に用いられています。

主に、動力伝達の切り替えや回転の制御を行う目的で使用されます。自動車やオートバイのトランスミッションでは、エンジンと駆動輪の間で動力の伝達を一時的に切断したり、再接続したりする役割を担っています。

また、機械工具や産業機械などでは、回転運動を必要に応じて停止させたり、動作の開始や停止を調整したりするために使用されます。

クラッチは、操作によって動力伝達を開放・接続できる仕組みを持ち、動力の断続を意図的に行えることから、操作性の向上に加え、機械や車両に過大な負荷がかかるのを防ぐ目的で用いられます。

まとめ

ねじには、先端形状や頭部形状、材質、表面処理などによってさまざまな種類があり、用途に応じて適切なねじを選ぶことが、製品の強度や耐久性を確保するうえで重要です。

ねじの性質や種類を理解し、使用目的や条件に合ったねじを選ぶことで、組み立ての安定性が高まり、安全性の確保につながります。

RSコンポーネンツでは、機械ねじから六角ボルトまで、さまざまな要件に対応するねじ・ボルトを幅広く取り揃えています。用途に合ったねじ・ボルトをお探しの際は、選定時の参考としてご覧ください。

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