- 発行日 2023年4月18日
- 最終変更日 2026年7月8日
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同軸ケーブルとは?50Ω・75Ωの違いと用途・コネクタ選び
同軸ケーブルとは、電磁干渉に強く、高周波信号を効率よく伝送するためのケーブルです。テレビやインターネット回線、監視カメラなど、幅広い用途で使われています。本記事では、同軸ケーブルの構造や50Ω・75Ωの違い、用途別の選び方、同軸コネクタの選び方を解説します。

同軸ケーブルとは?
同軸ケーブル(Coaxial Cable、略称:coax)は、中心に銅線などの内部導体を配置した信号伝送用ケーブルです。内部導体の周囲は絶縁体で覆われ、さらに外側には銅線の編組やアルミ箔などのシールド層があります。外部からのノイズが入りにくく、信号損失を抑えやすい構造のため、安定した伝送に適しています。また、用途に応じた種類が多く、インターネット回線やテレビ・映像配信、監視カメラなど、さまざまな用途で使われています。
同軸ケーブルの構造
同軸ケーブルは、主に4つの層で構成されます。
- 内部導体:主に銅線が使われ、データ信号や映像信号を運びます。
- 絶縁体:内部導体を覆う絶縁材で、内部導体と外部導体の間隔を保ち、電気的に絶縁します。素材にはポリエチレンやPTFE、発泡ポリエチレンなどが使われます。
- 外部導体(シールド):銅線の編組やアルミ箔などで構成され、外部からの電磁干渉を抑え、信号損失の低減に役立ちます。
- 外被:PVCなどの素材で作られ、内部の層を物理的・環境的な損傷から保護します。
同軸ケーブルの特性インピーダンス:50Ωと75Ωの違い
同軸ケーブルには、重要な特性の一つに、特性インピーダンスがあります。一般的なタイプは50Ωと75Ωです。50Ωの同軸ケーブルは、主に無線通信やRF機器、データ通信に使われます。75Ωの同軸ケーブルは、主にテレビ信号や映像信号の伝送に使われます。特性インピーダンスは、内部導体と外部導体の寸法や、絶縁体の比誘電率によって決まります。信号反射を抑えて通信品質を保つためには、接続機器に合った特性インピーダンスを選ぶことが重要です。
同軸ケーブルの選び方
同軸ケーブルの選び方で重要なのは、使用する機器や配線環境に合う仕様を確認することです。
- 特性インピーダンスの整合:接続機器の特性インピーダンス(50Ω、75Ω)とケーブルの仕様を合わせる
- コネクタタイプの確認:F型、SMA型、BNC型など、接続先に適したコネクタタイプを選ぶ
- ケーブル構造・材質:シールド構造や外被材質を確認し、ノイズや信号損失を抑えやすいものを選ぶ
- 長さの最適化:信号劣化を抑えるため、必要以上に長くしない
- 耐久性・取り回し:設置環境に応じて、耐候性や取り回しのよさを確認する
50Ω同軸ケーブルの選び方
50Ωケーブルは、主に無線通信やRF機器、データ通信関連の配線で使われます。ケーブルの太さや構造によって減衰特性が異なるため、用途に合わせて選ぶことが重要です。太いケーブル(例:5D-2W、5D-FB)は、同じ周波数帯で比較した場合に信号損失を抑えやすく、長めの配線で選ばれることがあります。使用する周波数が高い場合や配線距離が長い場合は、減衰量やシールド構造、コネクタとの適合性を確認して選びます。
同軸コネクタの選び方
同軸ケーブルの性能を引き出すには、ケーブルに合ったコネクタを選ぶことも重要です。同軸コネクタの選び方の基本は、接続先の端子形状や使用する周波数帯域に合い、ケーブルの特性インピーダンスと一致するものを選ぶことです。代表的な同軸コネクタにはBNCやSMAなどがあります。接続する場所や用途に応じて、適切なコネクタタイプや耐久性を確認します。
このように、同軸ケーブルには構造・特性・用途に応じてさまざまな種類があります。通信・映像信号を安定して伝送するには、用途や環境に応じて、特性インピーダンス、コネクタタイプ、構造を適切に選ぶことがポイントです。
同軸ケーブルの種類と用途
同軸ケーブルは、性能や用途によってさまざまなタイプに分類されます。主に特性インピーダンスが50Ωのものと75Ωのものがあり、用途に応じて適したタイプを選ぶことが重要です。
50Ω同軸ケーブル
50Ω同軸ケーブルは、主に無線通信やRF機器、データ通信関連の配線で使われます。太さや構造によって信号の減衰特性や耐久性が異なるため、周波数帯や長さに応じて適した規格を選びます。
例:5D-FBは、アマチュア無線などで、比較的長い配線が必要な場合に使われます。
75Ω同軸ケーブル
75Ω同軸ケーブルは、CATVや地上波放送、BS・CS放送などのテレビ信号を伝送するアンテナ配線に使われることがあります。シールド構造によっては、ノイズの影響を抑えやすいものもあります。家庭内配線や業務用テレビ配線などで使われるほか、屋外で使用する場合は、外被の耐候性や耐久性を確認することが重要です。
用途別の同軸ケーブルの選び方
- 監視カメラや短距離の映像信号伝送:取り回しやすい3Cや4C規格のケーブルが選択肢になります。
- 中距離以上の映像・アンテナ配線:信号損失を抑えやすい5C規格が使われることがあります。幹線用や長めの配線では、用途や特性インピーダンスに応じて、8Dや11Dなどの太く低損失なケーブルが選ばれる場合もあります。
- 防災や安全面が重視される環境:難燃性タイプの同軸ケーブルが選ばれることがあります。
- トンネルや地下街など:漏洩同軸ケーブルを使って、ケーブルに沿って電波を届けます。
同軸ケーブルの剥き方
同軸ケーブルは、正しく加工しないと信号品質に影響することがあります。芯線やシールドを傷つけないように注意し、接続するコネクタの仕様に合わせて以下の手順で加工します。
- 外被の端から、コネクタの指定寸法に合わせて切れ込みを入れます。
- 外被を取り除き、必要に応じて編組シールドをほぐして折り返します。
- 絶縁体を必要な長さだけ取り除き、芯線を露出させます。
発泡絶縁体の場合は特に注意が必要です。芯線を傷つけず、削りくずや汚れが残らないように加工します。作業には、同軸ケーブル対応のワイヤーストリッパーを使用すると、芯線やシールドを傷つけにくくなります。



