デジタルアイソレータの特徴
これまで述べたように、アイソレータは光アイソレータとデジタルアイソレータの大きく二つに分けられます。
絶縁の役割を果たすという点では同じですが、デジタルアイソレータには光アイソレータより優れた特徴がいくつもあります。
絶縁が大きい
デジタルアイソレータの大きな特徴の一つは、高い絶縁耐力です。
光アイソレータの絶縁耐力は1~20Vrms/μmの範囲ですが、それに対して磁気絶縁方式のアイソレータは300Vrms/μm、そして容量絶縁方式はさらに高い500Vrms/μmの絶縁耐力を持ちます。
電気的ノイズや過剰な電流などから回路を保護し、安定した動作を可能にするという絶縁耐力は、デジタルアイソレータの方が優れており信頼できます。
対応速度が速い
光アイソレータが信号を絶縁できる対応速度はおおよそ20Mbpsまでですが、デジタルアイソレータなら、対応速度は150~200Mbpsと大きく伸びます。
高速な信号伝送を必要とする現代の電子機器に対して、最適な絶縁手段を提供するのであれば、デジタルアイソレータが適していると言えるでしょう。
消費電流を抑えられる
デジタルアイソレータは、消費電力を低レベルに維持するという特徴があります。特に、容量絶縁方式のアイソレータは、動作速度に関係なく電流消費を低減させることが可能です。
高速な動作が要求される一方でエネルギー効率も求められる現代の電子機器には、デジタルアイソレータを用いた方が効率的だと考えられます。
寿命が長い
デジタルアイソレータは寿命の長さが特徴です。光アイソレータの寿命が約10年であるのに対し、デジタルアイソレータは25年以上という大幅に長い寿命を持っています。
これは、デジタルアイソレータが長期間にわたり信頼性の高い絶縁性能を提供できるということを意味します。したがって、耐久性と信頼性が求められる電子機器には、光アイソレータよりもデジタルアイソレータを採用することが最適な選択となります。