RCDとRCBO
RCDは感電死や火災事故を防止するために設計されています。このために、漏電を感知すると必ず電源供給が自動遮断されます。RCDでは、1本の線を往復する電流のレベルを継続して監視することができます。300mA以下の差異が生じた場合、回路が自動的に遮断されます。これにより、電気ショックに対する防御が確実になります。
ただし、RCDは過負荷や短絡には対応しないので、注意する必要があります。RCDには32A-64Aの範囲内が想定される標準定格があります。ただし、この定格は内接および開閉機構に対応するものです。標準定格を超えてもデバイスはトリップ・アウトしません。不均衡の表示が見えることもありますが、これはデバイスがトリップするために発生する必要のあるものです。
すべてのRCDにはテスト・ボタンが備わっており、電源供給の不均衡に関係するイベントのシミュレーションを行うことができます。こうしたシミュレーションを行ったときにデバイスがトリップしない場合、そのデバイスは交換の必要があります。
RCDとRCBOの間にはいくつかの重要な相違点があります。RCBOは電子スイッチと統合されており、通常の使用条件下の電流の伝送と遮断について、定義された条件下で漏電が一定レベルになると接触が開口するように設計されています。このデバイスの設計目的には、過負荷と短絡に対する防御も含まれています。
RCBO は、電流需要が一定のレベルを超えた場合に、回路を遮断します。過負荷が感知されるのは、短絡の発生時、または複数デバイスの接続による過剰需要の場合です。これにより回路が自動的に遮断されます。回路が遮断されなければ、ワイヤーの溶解や発火による重大なリスクを抱えることになります。つまり、RCBOは人、機器、財産を保護するものなのです。