- 発行日 2023年8月28日
- 最終変更日 2026年6月9日
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LCDとは?LEDとの違いと仕組み・種類を解説
LCDは、現在多くのディスプレイに採用されている表示方式の一つです。この記事では、LCDの仕組みや種類、直視型LEDディスプレイとの違い、主な特徴について解説します。液晶ディスプレイの基本を理解したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

LCDとは?
LCDとは、Liquid Crystal Displayの略称で、日本語では「液晶ディスプレイ」のことを指します。
パソコンなどで画像を表示する装置は「ディスプレイ」と呼ばれ、ブラウン管、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、直視型LEDディスプレイなど、さまざまな種類があります。
そのうち、液晶を使って画像を表示する装置がLCD(液晶ディスプレイ)です。ここでは、LCDについて次の2つの観点から解説します。
- LCDの仕組み
- LEDとの違い
1.LCDの仕組み
LCDは、バックライトの光を液晶層で制御し、偏光板やカラーフィルタを通して明るさや色を表現する表示方式です。液晶自体が発光するのではなく、電圧によって液晶分子の向きを変え、各ピクセルを通る光の量を調整します。
画面は、ピクセルと呼ばれる小さな点の集合で構成されています。それぞれのピクセルが色や明るさを表現することで、画像や映像を表示します。
LCDの画面の細かさは、ピクセル数による解像度で表されます。代表的な解像度の例は、以下の通りです。
- HD:横1,280×縦720
- フルHD:横1,920×縦1,080
2.LEDとの違い
LEDとは「Light Emitting Diode」の略称で、日本語では「発光ダイオード」のことを指します。
ダイオードは、電気を一方向に流す性質を持つ電子部品であり、その中でも電流を流すと発光するものが発光ダイオードです。
LEDディスプレイには、LEDをバックライトに使ったLCDを指す場合と、LED素子そのものを画素として使う直視型LEDディスプレイを指す場合があります。直視型LEDディスプレイでは、多数のLED素子を発光させて画像を表示します。
また、一般的にLCDは、あらかじめ決められたサイズの製品として流通していることが多いです。一方、直視型LEDディスプレイでは、パネルやモジュールを組み合わせることで、サイズを比較的自由にカスタマイズできます。
LCDと直視型LEDディスプレイでは、光を出す仕組みやサイズの自由度に違いがあります。
LCDの特徴は2つ
LCDの主な特徴は、以下の2つです。
- 導入コストを抑えやすい
- 屋外用途では明るさに注意が必要
ここではそれぞれの特徴について解説します。
特徴1. 導入コストを抑えやすい
LCDは、規格が確立されているサイズでは量産体制が整っています。そのため、直視型LEDディスプレイと比較すると、導入コストを抑えやすいことが特徴です。 小型〜中型のPC用ディスプレイや小型の液晶テレビは、比較的手頃な価格帯の製品も多く、家庭や企業など、幅広い場所で使われています。
特徴2. 屋外用途では明るさに注意が必要
一般的なPCモニタや家庭用テレビに使われるLCDは、屋外向けの高輝度ディスプレイと比べると明るさが控えめです。そのため、直射日光が当たる場所や屋外でデジタルサイネージとして使用する場合は、用途に合った輝度の製品を選ぶ必要があります。
デジタルサイネージに使われるディスプレイは、一般的にサイネージディスプレイ・モニタと呼ばれます。屋内用では数百cd/㎡程度、屋外用ではさらに高い輝度が求められるため、設置環境によっては高輝度LCDや直視型LEDディスプレイが適する場合があります。
LCDの種類は主に4つ

LCDの種類は、主に以下の4つです。
- TN方式
- IPS方式
- VA方式
- AFFS方式
ここでは、それぞれの方式について解説します。
1.TN方式
TN方式とは、ねじれネマティック液晶とも呼ばれる方式です。電圧をかけると、液晶分子の並び方が変化し、通過する光の量を調整することで画像の明暗が変わります。
TN方式のメリットとしては、駆動電圧とコストが低いこと、応答速度を高めやすいことが挙げられます。一方で、IPS方式やVA方式と比べると視野角や色再現性では不利になりやすい傾向があります。
そのため、色の正確さよりも応答速度を重視する用途に向いており、ゲーミングモニタなどで採用されてきました。近年では、オーバードライブなどの技術によって、応答速度や表示品質を高めた製品もあります。
2.IPS方式
IPS方式のディスプレイは、液晶分子をガラス面と平行方向に回転させることによって、通過する光の量を調整します。そのため視野角が広く、斜めから見ても色や明るさの変化が少ないことが特徴です。
構造上、VA方式に比べるとコントラスト比を高めにくく、TN方式に比べると応答速度面で不利になりやすい傾向があります。ただし、近年は改良が進んだIPS系パネルも多く使われています。
そのため、色の再現性や視野角の広さが重視される医療向けディスプレイやグラフィックデザイナー向けディスプレイなどでよく使われます。
3.VA方式
VA方式は、「Vertical Alignment」の略で、電圧をかけていない状態では液晶分子が垂直方向に並ぶ方式です。IPS方式と比べると視野角は狭く、見る角度によって色や明るさの変化を感じやすい傾向があります。
一方で、黒表示時にバックライト光を遮りやすいため、正面から見たときのコントラスト比に優れています。黒が引き締まって見えやすく、メリハリのある映像を表示しやすいことが特徴です。
VA方式は家庭向けのテレビに用いられることが多く、メーカーや製品によって違いはあるものの、4Kテレビのラインナップにも採用されています。
4.AFFS方式
AFFS方式は、「Advanced Fringe Field Switching」の略で、FFS方式を発展させた液晶パネル方式です。Hydis Technologyが保有していた技術として知られており、IPS方式に近い広い視野角や、光の透過率の高さを特徴とします。
AFFS方式のパネルには、上下左右に広い視野角を持つものや、高いコントラスト比を備えたものがあります。また、パネルを圧迫しても画面が乱れにくいことも特徴です。
AFFS方式は、モバイル端末や中小型ディスプレイなどで採用されてきました。
まとめ
LCD(液晶ディスプレイ)について解説しました。
LCDは一般的なサイズの製品が多く、量産体制が整っていることから、比較的導入コストを抑えやすいディスプレイです。そのため、家庭や企業など、さまざまな場面で使われています。
その一方、一般的なPCモニタや家庭用テレビに使われるLCDは、屋外向けの高輝度ディスプレイと比べると明るさが控えめです。屋外や直射日光が当たる場所でデジタルサイネージとして使用する場合は、高輝度LCDや直視型LEDディスプレイなど、設置環境に合った製品を選ぶ必要があります。
ディスプレイごとの特徴を理解して、用途に合ったものを選ぶことで、コストパフォーマンスに優れた製品を選びやすくなります。
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