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    LCD(液晶ディスプレイ)とは?LEDとの違いや仕組み、主な種類についてご紹介!
     
      • 発行日 2023年8月28日
      • 最終変更日 2023年11月8日
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    LCD(液晶ディスプレイ)とは?LEDとの違いや仕組み、主な種類についてご紹介!

    LCDは、現在ディスプレイの主流として取り入れられている製品です。この記事では、LEDディスプレイとの違いやその仕組み、主な種類について解説します。液晶ディスプレイへの理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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    LCD(液晶ディスプレイ)とは?

    LCDとは、Liquid Crystal Displayの略称で、日本語では「液晶ディスプレイ」のことを指します。

    パソコンなどで画像を出力する装置は「ディスプレイ」と呼ばれますが、ブラウン管やLEDを用いたものなど、あらゆる種類があります。

    この中でも、液晶を用いた装置を「液晶ディスプレイ」と呼称しています。ここではLCDについて以下の2つに分けて詳しく解説しますので、詳しく見ていきましょう。

    1. LCDの仕組み
    2. LEDとの違い

    1.LCDの仕組み

    LCDは、バックライトの発した光が偏光フィルター・カラーフィルター・液晶を通過することによって、色が付いた光として出力されます。この仕組みを「ピクセル」と呼称しますが、ピクセルをいくつも集積することにより、ディスプレイとしての機能を実装します。

    LCDにおけるピクセルの例を挙げると、以下のようなものがあります。

    • HD:横1,280×縦720
    • フルHD:横1,920×縦1,080

    2.LEDとの違い

    LEDとは「Light Emitting Diode」の略称となり、日本語では「発光ダイオード」のことを指します。

    ダイオードは、電気の流れを一方通行にする電子部品となり、その中でも通電すると発光するものが発光ダイオードです。

    LED単体では決められた色のみを出力できないため、LEDディスプレイにおいては大量のLEDを使用して画像を出力します。

    また、一般的にLCDは、決められたサイズ内で運用することが主流です。しかし、LEDディスプレイではサイズを自由にカスタマイズすることができます。

    カスタマイズの自由度がLCDとLEDディスプレイの大きな違いです。

    LCDの特徴は2つ

    LCDの特徴には、以下の2つが挙げられます。

    1. LEDに比べて安価
    2. 輝度(明るさ)は弱い

    ここではそれぞれの特徴について解説しますので、詳しく見ていきましょう。

    特徴1.LEDに比べて安価

    LCDは、規格が確立されているサイズについては量産体制ができあがっています。そのため、LEDと比較すると、安価に購入できることが大きな特徴です。

    新品の価格例を挙げると、PC用ディスプレイであれば1万円台から、テレビの場合だと3万円程度から購入できます。LCDはリーズナブルに購入できることから、家庭や企業などで取り入れられていることがほとんどです。

    特徴2.輝度(明るさ)は弱い

    LCDの明るさは、最大でも500カンデラ程度とされています。そのため、デジタル看板として使うには適していないことが多いようです。

    デジタル看板は、一般的にサイネージディスプレイ・モニターと呼ばれますが、屋内用でも400カンデラ以上が求められ、屋外用では1200カンデラが必要となります。

    この点ではLEDディスプレイが適しているといえます。

    LCDの主な種類は4つ

    LCDの主な種類は4つ

    LCDの主な種類は、以下の4つが挙げられます。

    1. TN方式
    2. IPS方式
    3. VA方式
    4. AFFS方式

    ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

    1.TN方式

    TN方式とは、ねじれネマティック液晶とも呼ばれる種類です。電圧をかけると、液晶分子がねじれてしまい、画像の明暗に変化が見られます。

    TN方式のメリットとしては、駆動電圧とコストが低いことが挙げられます。 ほかの方式と比べるとリーズナブルなため、ゲーミングモニターとしてよく使われる種類です。

    デメリットのねじれ解消のため、応答速度を改善するオーバードライブを搭載することによって表示品質が高められたディスプレイも増えています。

    2.IPS方式

    IPS方式のディスプレイは、液晶分子をガラス面と平行方向に回転させることによって、バックライト光量を調整します。このことから幅広い視野角があり、どの位置から見ても、色の変化がほとんどないことが特徴です。

    デメリットとしては、コントラスト比と輝度、応答速度を高めにくいことが挙げられます。そのため、動画への反応速度が求められない医療向けディスプレイやグラフィックデザイナー用として使われることが一般的です。

    3.VA方式

    VA方式は、ネマティック液晶を採用し、電圧を印加させることによって白黒を表現する方式です。 IPS方式と比べると視野角には劣るため、見る角度によって色の変化を感じやすい傾向にあります。

    しかし、正面から画面を見た場合のコントラスト比はVA方式が優れており、引き締まった印象の映像を映し出すことが特徴です。

    家庭向けのテレビに用いられることが多く、メーカーによって違いがあるものの、4Kテレビのラインナップに採用されています。

    4.AFFS方式

    AFFS方式は、韓国のSKハイニックスが開発・製造したFFS方式が改良された方式です。IPSディスプレイと比較しても、高いパフォーマンスと幅広い色彩表現を実現しています。

    AFFS方式では、上下左右の視野角はいずれも89度、コントラスト比が最大800:1となっており、パネルを圧迫しても画面が乱れにくいことも特徴です。

    IPS方式のデメリットとなる光の透過率を改善した方式だといわれており、ゲーミングモニターやモバイル端末に採用されています。

    まとめ

    LCD(液晶ディスプレイ)に関することを解説しました。

    LCDはサイズなどの規格が定まっており、量産体制が整っていることから安価に購入できる傾向にあるディスプレイです。そのため、家庭や企業に使われることが多く、あらゆるシーンで活用されています。

    その一方、LEDディスプレイと比較すると、輝度に劣るため、デジタルサイネージとして使われることはあまりないようです。

    ディスプレイごとの特徴を理解して、目的ごとに最適なものを選ぶと、コストパフォーマンスに優れたものを使用することにつながるでしょう。

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