ネットワークカードガイド

このガイドは、ネットワークカード（NIC）の基本的な紹介を目的としています。NICとは何か、NICの主な用途、NICの動作原理、NICの種類、そしてNICの利点について説明します。また、一般的なネットワークや接続ハードウェアに関する質問と合わせて、NICの使い方やハードウェアの設定、特定のネットワークニーズに対応するためのNICの選び方についても、わかりやすく解説します。

ネットワーク・インターフェース・コントローラー（NIC）は、ネットワークカード（NIC）の別名です。どちらの用語も基本的な共通点は同じです。NICはコンピュータの内部または外部に追加できるハードウェア・コンポーネントであり、インターネット（またはデバイス・ネットワーク）への接続を可能にします。

ほとんどのネットワークカードは、ネットワークコントローラーチップを含むさまざまな部品を収めたプリント回路基板で構成されています。また、多くのモデルにはLEDインジケータが備わっており、現在のアクティビティや接続状態を一目で確認できます。

NICの基本的な機能はほとんど変わらないものの、技術は近年大きく進歩しています。現在のNICは幅広い高速接続とスループット速度をサポートし、一般的には旧モデルよりもはるかに小型になりました。最新のPCマザーボードやノートPCでは、イーサネットポートが標準搭載されていないものはほとんどありません。

既存のPCにネットワークインターフェイスカード（NIC）を追加することで、さまざまなメリットが得られます。

まず、最も重要な点は、コンピュータにインターネットやLANデータ用の通信ポートがまだない場合に、それを提供できることです。この場合、NICを取り付けることで、デスクトップやノートパソコンがオンラインになり、有線または無線接続で家庭や職場の他のデバイスと相互接続できるようになります。ネットワークカードがなければ、コンピュータは、その内部のハードウェアとソフトウェアのみのスタンドアロン機能を実行することに制限されます。

第二に、オンボードのネットワークインターフェイスコントローラ（通常はマザーボードのI/Oパネルに統合）を搭載しているコンピュータでも、NICの追加によって恩恵を受けることができます。格安マザーボードに搭載されているコントローラは、品質がやや低いことが多く、特に高速で安定した接続をサポートしていない場合があります。インターネットへの有線接続に依存するNICの場合、ケーブルを頻繁に抜き差しすると、時間の経過とともにポートが劣化したり損傷したりする可能性があります。それなりの品質のネットワークコントローラが高級マザーボードに付属している場合でも、専門的な用途に必要なレベルのスループットをサポートしていない場合があります（特にPCI-EではなくUSB接続に依存している場合）。

オンラインで販売されているネットワークインターフェイスカード（NIC）には様々な種類があります。どのようなセットアップに最適なNICを選択するかは、いくつかの要因に左右されますが、その中でも最も重要なものは以下の通りです：

• 現在のハードウェアの仕様と互換性（マザーボードで利用可能なスロットの種類など）
• PCを何に接続したいか、そのために必要なコネクタの種類
• どのようなパフォーマンスとプロトコルを必要とするか（例：イーサネット接続は通常、ワイヤレス接続よりも安定し、Mbpsの面で高速です）

多くのユーザーは、簡単で信頼性が高く、インストールも簡単なインターネット接続を実現するために、外付けUSBワイヤレスネットワークカード以上の高度なものは必要ないでしょう。しかし、以下のセクションでは、英国の技術サプライヤーや小売業者によって販売されているNICのそれぞれの主要なタイプを詳しく見ていきます。

ワイヤレスネットワークカード

ワイヤレスネットワークカードは、デスクトップコンピュータやラップトップコンピュータと、ホームネットワークやオフィスネットワークとの間のワイヤレス（Wi-Fi）通信を可能にします。ほとんどの場合、ワイヤレスインターネットとの接続を意味します。また、他の多くのデバイスとのワイヤレス接続を意味することもあります。これには、他のコンピュータ同士が情報やデータを共有したり、さまざまな外部周辺機器やアクセサリ（キーボードやマウス、プリンター、ファックス、ルーター、サーバーなど）を共有したりすることが含まれます。

ワイヤレスNICは、マイクロ波でブロードキャストデータを送受信するために、空中線やアンテナを備えています。これは、1つまたは複数の移動可能なアンテナの形か、NIC本体に埋め込まれた形があります。後者は、通常USB経由で外付けするように設計されたモデルで一般的であり、これらはワイヤレスアダプタまたはWi-Fiドングルと呼ばれます。厳密に言えば、ワイヤレスネットワークカードは通常、PCの内部に取り付けるように設計された拡張コンポーネントを指します（通常、コンピュータのマザーボードに直接バスマウントされる）。これらのモデルは、カード装着時にPCケースの側面または背面から突出する外部アンテナを備えている傾向があります。

有線ネットワークインターフェイスカード

有線ネットワークインターフェイスカードは、アンテナの代わりにメスのRJ-45ソケットまたは同様の通信ポートが内蔵されていることを除けば、基本的な機能は無線モデルと同じです。これにより、インターネットやLANへの有線リンクが可能になり、Wi-Fiよりも速度が速く、安定した接続が可能になります。欠点は、データの送受信時にデバイスがケーブルで物理的につながれているため、利便性が劣ることです。しかし、より安全でワイヤレスハッキングの影響を受けにくいです。ワイヤレスモデルと同様に、有線ネットワークカードも内部（PCIおよびPCIe）または外部（USB）用に設計することができますが、デスクトップPCの有線インターネットコネクタでは前者の方が一般的です。しかし、イーサネット接続がないノートPCやその他の小型デバイスにイーサネット接続を追加するためのUSB-AやUSB-Cの有線NICも数多く販売されています。この場合、イーサネットアダプターなどと呼ばれていることがあります。