IIoTを導入するにあたって、セキュリティ対策を強固にすることは欠かせないポイントです。セキュリティ対策のためのポイントを見ていきましょう。
工場全体のセキュリティ設定を見直す
まずは工場全体のセキュリティ設定を見直すことから始めましょう。導入するIIoTだけでなく、産業用IoTに連携される機器やシステムが使用しているネットワークすべてにセキュリティ対策が必要です。
もちろん、IIoTで収集したデータを取り扱うサーバーやパソコンなどの端末、クラウドも含めまれます。産業用IoTだけをセキュリティ対策の対象とするのではなく、工場にあるすべての機器に対するセキュリティ対策を見直すことが基本のポイントです。
OSやアプリケーションの更新はすぐに行う
IIoT導入後のセキュリティ対策では、OSやアプリケーションの更新はすぐに行うことが基本です。IIoT導入前に古いパソコンを使用していた場合、安定性を重視するあまり、OSやアプリケーションの更新を控えていたということもあるでしょう。
しかし、OSやアプリケーションの更新はセキュリティの脆弱性に対する防御壁のひとつです。更新の通知があれば、意識的にすぐに更新してください。
人為的なセキュリティ対策も行う
セキュリティ対策はシステムだけでなく、人為的な面から実施することも欠かせません。たとえば、産業用IoTで収集したデータが人のミスにより流出することもあり得ます。人為的なセキュリティ対策を実施するには、入退室管理などの物理的セキュリティを施し、導入前にIIoTの運用ルールを策定しましょう。
セキュリティシステムを導入すれば万全なわけではなく、人に対する対策も含めて実施していけばセキュリティレベルが高まるはずです。
各所に最適なセキュリティを導入し多層的な防御を行う
IIoT導入でセキュリティレベルを高めるには、各所に最適なセキュリティを導入し、多層的な防御を行ってください。
セキュリティ対策は対象により防御の方法が異なります。クラウド・産業用IoT機器・ネットワーク・サーバーなど、それぞれに対して適切なセキュリティソリューションを導入しなければ効果が低くなりがちです。工場全体を1つのセキュリティで保護するのではなく、各所に対し最適なソリューションを選択しましょう。