• 発行日 2023年2月6日
    • 最終変更日 2026年5月8日
  • 5 分

配線の色分けとは?色の規格と役割・誤接続対策【2026年版】

配線の色分けとは、作業の安全性と効率性を高めるために欠かせないルールです。本記事では、国内および国際的な配線の色規格を取り上げ、単相・三相・接地線の色の意味や、誤接続のリスク、その対策をわかりやすく解説します。

国内の配線の色規格(JIS規格)

配線の色分けとは、電気配線において各線の役割を色で識別するためのルールです。この色分けにより、施工者や保守担当者は誤接続を防ぎ、安全に作業しやすくなります。色のルールは国や規格によって異なるため、正しい知識が求められます。

JIS規格に基づく配線色の考え方

日本で一般的に使用される配線の色分けは、JIS規格に基づき、電圧側、中性線、接地線などを識別するための考え方です。電圧側とは、電気が供給される側の導線で、通電している側を指します。

電線の識別色としては、黒、白、赤、青、緑などが広く使われています。例えば、JIS C 0446では、接地線・保護導体に緑、中性線などに白(薄い灰色)、そのほかの導体に黒や赤などを用いる考え方が示されています。こうした色分けは、配線の役割を見分けやすくし、誤接続の防止に役立ちます。

単相2線式

家庭用の照明やコンセントなどで広く使われる、基本的な配線方式です。

  • 黒:電圧側(ライブ線)に使われます。
  • 白:中性線(ニュートラル)に使われます。

単相3線式

主に住宅で使われ、100Vと200Vの両方に対応できる配線方式です。

  • 黒・赤:電圧側(ライブ線)に使われます。
  • 白:中性線に使われます。

三相3線式/4線式

主に工場や業務用設備で使われる配線方式です。

  • 赤・白・青など:三相電源の各相に使われることがあります。
  • 緑または緑/黄ストライプ:接地線(アース線)に使われます。

※古い建物では異なる色が使われている場合があるため、注意が必要です。

接地線(アース線)の色と役割

接地線は、漏電時に電流を大地へ逃がすことで、感電や火災のリスクを低減するための重要な配線です。電気が漏れた際の事故を防ぐために設けられています。日本では、JIS C 0446において、保護接地線の識別色として緑/黄が基本とされ、緑が使われる場合もあります。国際規格でも、保護導体には緑/黄が用いられています。

弱電配線の色分け(直流電源(DC)など)

  • 赤:プラス(+)
  • 黒:マイナス(−)
  • 白・ライトブルー:信号線や中性線として使用されることもあります。弱電系ではメーカーや用途によって色の意味が異なる場合があるため、仕様書の確認が必須です。

国際規格との違い(IEC、BS、NECなど)

海外製品や設備を扱う際は、配線色の違いに注意が必要です。国や地域によって電気設備の基準が異なるため、導体の識別色にも違いがあります。IECでは、導体識別の一般原則が定められており、英国でも関連規格に基づいて運用されています。アメリカのNECでも、接地導体や接地側導体の識別方法が定められています。規格は改訂されることがあるため、最新の規格や機器の取扱説明書を確認したうえで、各導体の役割を判断することが重要です。

規格ごとの配線色の違いを以下の表にまとめました。

規格
ライブ線
中性線
アース線
日本(JIS)黒・赤白・ライトブルー緑/黄緑
IEC(国際)茶青緑/黄緑
英国(BS7671)茶青緑/黄緑
米国(NEC)黒・赤白緑

配線色を誤って接続した場合のリスクと対策

配線色を誤って接続すると、以下のような重大なリスクが生じる可能性があります。

  • 感電事故
  • 機器の故障
  • 火災の発生

特に既存設備の改修や更新工事では、旧規格と現行規格が混在しているケースもあるため、配線色だけで判断せず、必ず配線の状態を確認することが重要です。

対策:

  • 電線の識別色が不明確な場合は、誤接続を防ぐため、テスターや電圧計で確認を行う
  • 古い配線が使われている場合は、更新やわかりやすいラベリングを実施する
  • 作業前には、必ず電源を遮断する

FAQ

まとめ

配線の色分けとは、電気工事やメンテナンスの安全性を確保するための基本的な知識です。正しい色の意味を理解し、規格に基づいて配線することで、事故やトラブルを未然に防ぐことにつながります。また、規格や使用する機器に応じて最新の情報を確認しながら対応することも大切です。

参考文献

  1. 「FAQ」内「電気工事士に確認してもらうこと」に関する法令確認 e-Gov法令検索「電気工事士法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000139
  2. 「FAQ」内「電気工事士への確認」に関する軽微な工事の範囲確認 経済産業省「電気工事士等資格不要の『軽微な工事』とは」 https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/files/1-3keibi.pdf
  3. 「配線色の誤接続によるリスクと対策」および「FAQ」内の電気設備に関する技術基準確認 経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/dengikaishaku.pdf
  4. 「配線の色規格(JIS規格)」および「接地線(アース線)の色と役割」内の電線識別色に関する確認 日本規格協会「JIS C 0446:1999 色または数字による電線の識別」 https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JIS+C+0446%3A1999
  5. 「国際規格との違い(IEC、BS、NECなど)」内のIEC規格に関する確認 IEC「IEC 60445:2021+AMD1:2026 CSV - Identification of equipment terminals, conductor terminations and conductors」 https://webstore.iec.ch/en/publication/111816
  6. 「配線色の誤接続によるリスクと対策」内の安全作業に関する確認 OSHA「29 CFR 1910.333 - Selection and use of work practices」 https://www.osha.gov/laws-regs/regulations/standardnumber/1910/1910.333
  7. 「配線色の誤接続によるリスクと対策」内の電気安全に関する確認 CDC / NIOSH「Electrical Safety in the Workplace」 https://www.cdc.gov/niosh/electrical-safety/about/index.html
  8. 「国際規格との違い(IEC、BS、NECなど)」内の米国における導体識別に関する確認 OSHA「Electrical Conductor Identification」 https://www.osha.gov/laws-regs/standardinterpretations/1997-12-18-0
  9. 「国際規格との違い(IEC、BS、NECなど)」および「配線色の誤接続によるリスクと対策」内の配線方法・導体識別に関する確認 OSHA「29 CFR 1926.405 - Wiring methods, components, and equipment for general use」 https://www.osha.gov/laws-regs/regulations/standardnumber/1926/1926.405

関連ガイド

関連ページ

お得な情報をいち早く受け取ろう

Emailアドレス

お客様の個人情報は、当社のプライバシーポリシーに従って慎重に取り扱いを行います。