深度カメラ

深度カメラとは?

深度カメラは、対象物までの距離や奥行きを取得する画像センサーです。物体の位置、形状、姿勢、空間内の動きを認識する用途で使われます。ロボットビジョン、物流自動化、産業検査、人物検知、空間認識などで利用されています。主な仕様は、測距方式、測定距離、フレームレート、解像度、シャッター方式、インターフェース、対応SDKなどです。日本では、工場の検査装置、物流設備、研究開発、協働ロボット、装置組込み用途で検討されることが多く、使用環境や既存システムとの接続性を確認して選定します。

深度カメラの仕組み

深度カメラは、通常の2次元画像に加えて、各画素や測定点ごとにカメラから対象物までの距離情報を取得します。ToFカメラは、照射した光が対象物に反射して戻るまでの時間差を測り、距離を計算する方式です。

ステレオ深度カメラは、2つのカメラで撮影した画像のずれを解析し、人の両目のように奥行きを推定します。赤外線深度カメラは、赤外線の照射やパターン投影を使って形状や距離を読み取る方式です。屋内の装置組込みや人物検知で使われることがあります。

深度カメラとLiDARセンサーの違い

深度カメラは、画像センサーやカメラモジュールを中心に構成され、奥行き情報を画像に近い形で扱える点が特徴です。3D深度カメラでは、対象物の距離だけでなく、形状、姿勢、手や人の位置、作業空間の状態も認識しやすくなります。画像処理と組み合わせやすいことも利点です。

一方、LiDARセンサーはレーザー光で距離を測定するセンサーです。長距離測定、地図作成、移動体の周囲認識、屋外の距離検出でよく使われます。どちらも距離を測る機器ですが、深度カメラは近距離から中距離の面情報や画像連携に適しています。LiDARは、測距範囲、屋外利用、点群計測を重視する設計で選ばれやすい方式です。

深度カメラの種類

深度カメラには、距離の測り方、使用距離、画像処理との組み合わせ、組込みやすさに応じて複数のタイプがあります。

  • ToFカメラ:照射した光が戻るまでの時間を測定して距離を算出する深度カメラです。比較的コンパクトに構成しやすく、人物検知、ロボット、機器組込みで使われます。
  • ステレオ深度カメラ:2つのカメラ画像の視差から奥行きを推定するタイプです。物体の形状や位置関係を画像ベースで扱いやすく、ロボットビジョンや空間認識に適しています。
  • 赤外線深度カメラ:赤外線照射や赤外線パターンを利用して距離や形状を取得するタイプです。可視光の影響を抑えたい屋内用途や、人の位置検出に使われることがあります。
  • 3D深度カメラ:深度マップや3D情報を出力し、物体認識、姿勢推定、寸法確認などに使われるタイプです。検査装置やピッキングロボットの視覚情報として有効です。
  • 産業用深度カメラ:工場、物流設備、検査ライン、協働ロボットなどの環境を想定したタイプです。筐体、インターフェース、同期機能、ソフトウェア対応が比較ポイントになります。
  • 組込み用デプスカメラ:デプスカメラは深度カメラの別名として使われ、装置や製品に組み込む小型モジュールを指す場合もあります。開発機器、案内端末、認識装置などで採用され、筐体サイズや接続インターフェースの確認が重要です。

深度カメラの選び方

深度カメラを選定する際は、測定距離だけでなく、対象物の動き、周囲光、設置スペース、処理ソフトウェア、接続先機器との相性をあわせて確認することが重要です。

  • フレームレート:15fps、30fps、60fps、90fps、120fpsなどがあります。静止物の確認では低めでも足りる場合がありますが、ロボットやコンベア上の対象物では高いフレームレートが有利です。
  • 最小深度スキャン:0.1m、0.2m、0.3m、0.5m、1mなどがあります。近距離で部品や手元作業を測る場合は、近すぎる対象を認識できるか確認します。
  • 最大深度スキャン:3m、6m、10m、20m、30m、50mなどがあります。人物検知、倉庫内の空間認識、ロボットセル、広い作業エリアでは、必要な測定範囲が変わります。
  • シャッター方式:グローバルシャッター、ローリングシャッター、電子シャッター、外部トリガー対応、同期撮影対応などがあります。動く対象や照明同期が必要な設備では、方式の違いが重要です。
  • 深度検出方式:ToF、ステレオ、赤外線パターン、構造化光、アクティブステレオなどがあります。距離、解像度、周囲光の影響、価格、処理負荷を比較して選びます。

通販や販売サイトで深度カメラを比較する際は、メーカー仕様、対応SDK、インターフェース、使用温度範囲、取付方法、販売単位、実際の測定距離を確認すると、価格だけでは判断しにくい適合性を把握しやすくなります。日本の工場や研究開発現場では、既存のPC、PLC、ロボット、検査ソフトとの連携も重要な確認項目です。

深度カメラのメーカー

深度カメラのメーカーを比較する際は、測距方式、解像度、フレームレート、SDKの使いやすさ、産業用途での耐久性、価格帯をあわせて見ると選びやすくなります。研究開発向けでは、ソフトウェア開発環境やサンプルコードが重視されやすい傾向があります。量産設備や検査装置では、長期供給、筐体の堅牢性、外部トリガー、同期機能が比較材料になります。

  • RealSense:深度カメラの分野で広く知られるブランドで、ToFやステレオ方式のカメラモジュール、SDK、開発者向け資料が利用されることがあります。ロボット、研究開発、空間認識の試作で比較されやすいブランドです。
  • Basler:産業用カメラやマシンビジョン機器で知られるメーカーです。検査装置や画像処理システムに組み込む場合、カメラ品質、インターフェース、ソフトウェア対応が比較対象になります。
  • Stereolabs:ステレオ深度カメラや3D認識向けカメラで知られるメーカーです。ロボット、空間マッピング、人物や物体の位置認識で検討されます。
  • ifm:産業用センサーやオートメーション機器で知られるメーカーです。工場内の距離検出、対象物認識、設備連携を重視する用途で候補になります。
  • Orbbec:3D深度カメラやデプスカメラの製品を展開するメーカーです。人物検知、端末組込み、ロボット、空間認識などで比較されることがあります。
  • オムロンセンテック (Omron Sentech):日本の産業用カメラ、画像入力機器分野で知られるメーカーです。国内の検査装置や装置組込みでは、サポート、仕様確認、既存システムとの相性が検討材料になります。

深度カメラは、距離を測るだけでなく、対象物の位置、形状、動き、空間の状態をデータとして扱うための視覚センサーです。測定範囲、方式、フレームレート、シャッター、ソフトウェア対応、メーカー仕様を整理して選ぶことで、試作から設備実装まで、用途に合った3D認識環境を構築しやすくなります。

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