DILソケットは、基板にICを装着する時に使用するソケットです。DIPソケットとも呼ばれることもあります。通常、本体の両サイドから並行して何本の接続ピンが下方へ伸びている構造になっています。対象となるICのパッケージに合わせて、ソケットのピン数が異なります。
ソケット内部の接触部分は丸ピンと板バネの2種類があります。丸ピン型DILソケットは、保持性が良く、振動や衝撃に強く、より信頼性の高い電気的接続を行うことができます。板バネ型ソケットは、部品のリード線を2枚の板で両側から挟み、「面」で接触します。また、構造によってオープンフレームとクローズドフレームのものがあり、前者は空冷可能、後者は衝撃に強いという特長があります。使用する部品に合わせて適切な製品を選択する必要があります。
DILソケットはICソケットの一種なので、ICやLSIなどを抜き差しするために使用されます。通常、先にソケットを基板に取り付け、全体の電圧や波形に異常がないことを確認し、最後にICを差し込むことで回路の安全性が保たれます。また、DILソケットを使用すると、ICやLSIの交換・変更を容易に行うことができ、新しい回路のプロトタイピングに使用されます。さらに、一部の製品ははんだ付けの前にシステムをデバッグできるため、開発作業にも使われます。