それではプローブの役割について詳しく見ていきましょう。
測定対象への負荷を軽減させる
オシロスコープにおけるプローブの重要な役割は、測定対象への負荷を軽減させることです。電子回路を測定するためには接触しなければなりませんが、電子回路に接触すると負荷がかかり、正常な値は測定できません。
プローブは測定対象に接触しますが、対象に対する負荷を大きく軽減させるため正しい数値を測定しやすくなります。回路への影響がゼロになるわけではありませんが、装置本体で測定を行うよりも影響は小さく負荷が軽減されるのです。
測定する周波数の帯域を確保する
オシロスコープで測定する周波数の帯域を確保することもプローブの役割のひとつです。本体とプローブには、おのおので測れる周波数の帯域が決められています。しかしプローブを本体装置に装着すると、設定されていない周波数帯域を確保できるようになります。
新たに得られる周波数帯域は本体装置とプローブの組み合わせによりますが、測定する波形によっては、プローブと組み合わせて周波数帯域を確保することが必要な場合もあるでしょう。
外部で発生するノイズを防ぐ
オシロスコープのプローブには、外部で発生するノイズを防ぐ役割もあります。プローブを使わず本体装置単体だけで使用すると、観測波形には外部から流入する細かなノイズが混じります。しかしプローブにはノイズの混入を防ぐため、シールド被覆線が使われているためノイズの流入を防ぐことが可能です。
以上のように、プローブは本体装置で観測した波形が正常に出力されるよう、ノイズを防ぐためにも使用されます。