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      • 発行日 2024年7月1日
      • 最終変更日 2024年7月1日
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    RCD(漏電遮断器)ガイド

    漏電遮断器に関するガイドをご覧ください。

    漏電遮断器とは?

    RCD(漏電遮断器)は、漏れ電流を検出するために設計された保護装置です。漏電が検出された場合、漏電遮断器は自動的に監視対象の回路を切断します。これにより、火災や感電の危険を防ぐことができます。 RCD(漏電遮断器)は重要な安全装置であり、固定用でも持ち運び用でも、電気を使用・作業する人にとって欠かせないものです。建物全体から個々の回路や単一機器まで、幅広い用途に対応しています。 英国ではBS 7671の規則に従い、2008年7月以降、家庭用回路の大部分に漏電遮断器の設置が義務付けられています。これには、新築物件と配線し直した物件の両方が含まれ、安全上の理由からこの規格を遵守する必要があります。

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    RCDとは何の略称ですか?

    RCDはresidual current device(残留電流装置)の略です。RCCB(残留電流サーキットブレーカー)ともよばれていますが、日本ではどちらも一般的に漏電遮断器(ブレーカー)と呼ばれています。米国やカナダでは、GFCIと呼ばれることもあります。

    漏電遮断器保護とは?

    漏電遮断器は、電気回路で故障が検出されたときに、感電事故や電気火災から追加的に保護するために設計されています。そのため、漏電遮断器による保護は安全上不可欠であり、その重要性を理解する必要があります。

    漏電遮断器保護は、ヒューズボードに取り付ける方法と、内蔵漏電遮断器保護によって個々のソケットに取り付ける方法があります。ヒューズボードに取り付けられている漏電遮断器は、回路上の複数のソケットを保護できるため、多く使用されています。 漏電遮断器は、電気的な不均衡が発生した場合にトリップするように設計されていますが、過電流や短絡に対しては防護されません。また、漏電遮断器の定格は最大30mAでそれ以上の定格の漏電遮断器では、追加保護機能は提供されません。

    漏電遮断器の役割

    漏電遮断器は、感電や火災のリスクを最小限に抑えることを目的としています。これは、不均衡や漏電の監視によって実現されます。危険な電気的事象が発生する可能性がある場合、25~40ミリ秒以内に回路を切断するように設計されています。230Vの設備では、漏電遮断器は通常、漏れ電流が30mAに達すると回路を切断します。これを超えると、危険で致命的な感電を引き起こす可能性があるためです。

    漏電遮断器の仕組み

    漏電遮断器が保護に果たす重要な役割を理解するためには、漏電遮断器の仕組みを把握することが重要です。家庭内の回路に漏電遮断器を設置することが義務付けられているのは、 主に個人の安全のためです。

    漏電遮断器は、保護対象の回路を流れる電流を監視するように設計されています。相導体と中性導体の両方が磁気リングを通過します。標準的な状態では、負荷に流れる電流と負荷から流れる電流は均衡しています。しかし、例えば人が裸の導体に触れるなどして故障が発生すると、その電流の一部が人の体を通って接地または別の回路に流れます。 このような場合、漏電遮断器は漏れ電流を検知し、素早く電源を切ります。これにより、人身事故や機器の損傷を防ぐことができます。漏電遮断器は、電気火災や危険な感電のリスクを大幅に低減するように設計されています。

    漏電遮断器の種類

    漏電遮断器にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる用途や環境に使われます。この種類はいくつかの方法で分類することができます。最終的にはそれぞれに最適な漏電遮断器が設置されていることが重要です。 漏電遮断器の種類については、以下の表をご覧ください:


    種類

    家庭用・産業用

    最適な用途

    固定漏電遮断器

    家庭用

    - ヒューズボックスと家庭用ユニット、1つまたは複数の回路を保護するために配線することもできます。

    漏電遮断器内蔵コンセント

    家庭用

    - 戸外や屋外浴室など、より危険な場所

    携帯用漏電遮断器

    家庭用

    - 固定コンセントや漏電遮断器が利用できない場合に、電動芝刈り機などの電化製品や機器を接続する。携帯用漏電遮断器は、どのような標準的なコンセントにも差し込めるように設計されています。

    ACタイプ

    産業用AC用途

    - 故障電流が正弦波で電源と同じ周波数であると予想される用途

    Aタイプ

    産業用AC用途

    - 単相整流回路が脈動する直流残留電流を生成する加熱板などの用途

    Fタイプ

    産業用AC用途

    - 単相モーターを可変速ドライブで制御するエアコンなどの用途

    Bタイプ

    産業用AC用途

    - 三相モーターを可変速で制御する用途

    漏電遮断器の配線

    漏電遮断器の配線方法は、機種、メーカーごとにさまざまな要因があります。そのため、普遍的な手順を説明するのは困難です。 ブランドやメーカーによって、使用する数字や用語が異なることに注意することが重要です。さらに、端子の位置も機種によって異なる場合があります。正確性を確保するために、メーカーのガイドラインを参照してください。 漏電遮断器を家庭用機器に配線する方法や、ヒューズボックスから漏電遮断器を取り外す方法など、特定の作業を学習し、完了するつもりである場合は、特別な予防措置を講じる必要があります。電気を扱う作業は非常に危険な場合がありますので、疑問がある場合は専門家の助言を求め、資格を有する技術者に支援を依頼することで、リスクを最小限に抑えることができます。

    漏電遮断器のテスト

    漏電遮断器は定期的にテストし、正しく期待通りに機能していることを確認することが必要です。一般的な原則として、固定漏電遮断器とソケット漏電遮断器は約 3 カ月ごとにテストする必要があります。しかし、移動用漏電遮断器は、使用するたびにテストする必要があります。 ほとんどの機種には「テスト」ボタンが内蔵されているため、テストは効率的に行うことができます。機器がテストされると、作動して回路への供給が遮断されるはずです。しかし、これが起きなかったり、漏電遮断器が動作しなかったりした場合は、調査が必要です。

    漏電遮断器が作動する原因

    漏電遮断器が作動する理由はいくつかあります:

    • 電気配線が古い、故障している、または損傷している
    • 漏電遮断器の定格電流が間違っている
    • 回路や電気製品に水分が入っている
    • 大雨や落雷などの気象条件
    • 電球切れ
    • コンセント回路に差し込まれた電気器具の故障

    漏電遮断器が作動した場合は、その漏電遮断器で保護されている回路をすべて遮断してください。漏電遮断器をリセットし、回路を再投入することで、漏電の原因を特定することができます。例えば電球が切れたなど、原因が単純なものであれば、簡単に直せるはずです。 しかし、原因が明確でないにもかかわらず、特定の回路が再び漏電遮断器を作動させた場合は、調査が行われるまで、その回路のスイッチを切ったままにしておくことを推奨します。同様に、複数の回路が漏電遮断器を作動させる場合、中性点故障の兆候である可能性があるため、原因を特定するために調査する必要があります。

    漏電遮断アダプタ

    非ラッチ式安全漏電遮断器プラグアダプタは、追加の保護レイヤーを提供するように設計されています。これは感電から個人を保護するという漏電遮断器の主な機能に沿って開発されています。 安全漏電遮断器アダプタは、家庭用と業務用の両方の電化製品で使用できます。電源供給を常時監視し、漏電が検出された場合、40ミリ秒以内に電力を遮断するように設計されています。 漏電遮断器の大半は二重極スイッチング機能を備えており、作動時に中性点電流と活線電流の両方を絶縁することができます。非ラッチ式であるため、使用後は必ず手動による電源リセットが必要です。

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