進相コンデンサ・力率改善コンデンサとは?
進相コンデンサとは交流回路において力率改善のために使用するコンデンサです。力率とは、皮相電力と有効電力の割合を示しており、電圧と電流の位相差の違いを比率で示します。進相コンデンサを取り付けることにより、力率を改善し、損失を減らすことができます。
進相コンデンサの種類
進相コンデンサは、高圧進相コンデンサ(交流600V以上)と低圧進相コンデンサ(交流600V以下)に分類されます。
高圧進相コンデンサ
高圧は一般的に交流3,300V以上で作られます。キュービクルや受電所などの高圧受電設備において用いられます。
低圧進相コンデンサ
低圧は交流220Vで比較的小容量の製品が多く用意されています。電圧200V~600Vで受電している工場や飲食店などで、モータで稼働する設備や店舗の業務用冷蔵庫の消費電力を抑えるために使用されます。
進相コンデンサの容量
進相コンデンサの容量表示は一般的にファラッド (F) ですが、交流に対する抵抗値である容量性リアクタンスXc (Ω)、又は無効電力の単位であるバール (var) で表現される場合もあります。進相コンデンサの容量選定は、負荷設備の種類、稼動率を勘案した補正負荷容量に対して選定するとともに、インバータ機器を用いた場合には、補正負荷容量から除き、過度の進み力率とならないように注意します。
コンデンサの詳細については、コンデンサの種類と記号表示の読み方を参照してください。