UART・汎用非同期送受信回路とは?
UART(ユーアート)は、Universal Asynchronous Receiver/Transmitter(ユニバーサル非同期レシーバ /トランスミッタ)の頭文字をとった用語で、非同期(調歩同期)のシリアル信号をパラレル信号に変換したり、その逆方向の変換を行うための集積回路です。直訳すると「汎用非同期送受信回路」です。また、UARTに同期方式のシリアル通信の機能を追加したものは、USART(Universal Synchronous Asynchronous Receiver Transmitter)と呼ばれています。
UARTの仕組みと通信方式
UARTの仕組みは単純で、送信機と受信機の間の2本のラインのみを使用して双方向に送受信を行います。その両端は、グランドにも接続されます。UART内での通信方式には、単向通信(一方向のみにデータを伝送)、半二重通信(双方向で通信はできるが、送受信は同時に行えない)、全二重通信(送受信を同時に行える)の3つがあります。
UART・汎用非同期送受信回路のボーレート
UARTにはクロック信号がないため、通信をする前にあらかじめ送受信するデバイス間で、ボーレート(通信速度)が決められます。一般的なボーレートは以下の通:
- 1200 bps
- 2400 bps
- 4800 bps
- 9600 bps
- 19200 bps
- 38400 bps
- 115200 bps
UARTの通信規格
UARTは、機器間の信号を定義する通信規格に対応しています。こうした規格には、RS-232、RS-422、RS-485などがあります。
UART・汎用非同期送受信回路の用途
UARTはコンピュータなどが扱うデータをシリアル通信に適した信号に変換して送受信することができ、コンピュータと外部の機器を繋ぐシリアルポート、シリアルインターフェースの制御に多く用いられています。