- 発行日 2024年1月18日
- 最終変更日 2024年4月5日
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フォトカプラとは?仕組みや実際の使い方まで徹底解説
フォトカプラとは、回路を電気的に絶縁しながら、入力側から出力側に信号を伝送することができる素子です。当記事では、フォトカプラの仕組みや実際の使い方まで詳しく解説します。

フォトカプラとは?
フォトカプラは発光素子と受光素子で構成されており、発光素子は電流を流すことで光を発生させ、その光を受光素子が受け取って電流を発生させます。発光素子には主にLEDが使用され、受光素子にはフォトダイオードやフォトトランジスタが用いられます。
これらの素子は、一般的にはプラスチックやガラスのケースに封入されており、光だけが素子間を通過できるようになっています。この仕組みにより、フォトカプラは入力側と出力側を電気的に完全に分離することができます。
フォトカプラの仕組み
フォトカプラの仕組みは、特定の電気信号を光に変換し、その光を再度電気信号へと変換することで情報を伝達するというものです。
この機能を果たす根本的な部品は、発光素子と受光素子です。発光素子は、電気信号を受け取り光に変換します。一般的にはLED(発光ダイオード)が使用されます。受光素子は、発光素子から放出された光を受け取り電気信号に変換します。
受光素子には複数の種類がありますが、特にフォトトランジスタがよく用いられます。光が当たると、フォトトランジスタの内部で電流が流れ始め、これが電気信号となります。
フォトダイオードに比べて反応速度は遅いですが、微弱な信号でもしっかりとキャッチできるため、高い感度が求められる用途に適しています。
また、フォトカプラと同じ原理で動作するフォトインタラプタという電子素子もありますが、こちらは主にセンサとして使用されます。
フォトカプラの特徴
フォトカプラの主な特徴は、光を通じて信号伝達を行い、入力側と出力側の絶縁性を強化することです。これにより、ノイズの影響を受けにくく、隣接する回路間での意図しない電流行き来を防ぐことが可能となり、全体の安全性を向上させます。さらに、その構造はシンプルで、比較的リーズナブルな価格設定が可能となっています。
長年の歴史がある中で、各メーカーからさまざまな種類のフォトカプラがリリースされており、豊富な選択肢が利用者に提供されています。物理的な接触点がないため、部品同士の摩耗が少なく、長寿命であるというメリットもあります。
しかし、LEDは時間経過や温度変化に伴い劣化する傾向があり、発光効率が変動しやすいという特性も持っています。特に、素子のプラスチック部分が曇ると、光の出力が低下します。それでも、機械的な接触を必要とする有接点スイッチと比較すれば、フォトカプラは長寿命と言えます。
また、フォトトランジスタはフォトダイオードと比べて動作速度が遅いことが多く、高速通信には適していません。しかしながら、出力側に増幅回路を設けて高速化したフォトカプラも存在すること、全ての電子回路が高速化を必要とするわけではないことから、一概にデメリットとは言えません。
フォトカプラの用途
フォトカプラは、その特性を活かして様々な場面で使用されています。主にスイッチング動作に用いられる本装置は、スイッチを入れることで回路が通電するという特性を持っています。
この特性は、絶縁性や長寿命の観点から見ると、非常に高い信頼性を持つため、医療用電子機器や音響機器、通信機器など、ノイズが大敵となる機器にとっては欠かせない存在と言えます。 さらに、モーターの駆動システムでも利用されます。モーターの駆動時にはインバータで回転速度を制御しますが、その際に高出力ノイズが発生することがあります。このノイズは、モーター自体の誤作動だけでなく、大地を流れて周辺機器に影響を及ぼす可能性もあります。
そのため、配線の長い機器類はこのノイズを拾いやすく、工場などで発生した場合には大きな損失や事故を引き起こすことがあります。しかし、絶縁性の高いフォトカプラをスイッチングに使用することで、このような影響を最小限に抑えることができます。
フォトカプラを使用する際の注意点
フォトカプラを使用する際にはいくつかの注意点があります。まず、出力電流に応じた適切な電圧を入力側から印加することが重要です。
LEDの光の強さによってフォトトランジスタのコレクタ電流が変化するため、必要な出力電流に見合った電圧を適切に印加する必要があります。そのため、具体的な数値は製品の仕様書を参照し、適切な値を選びましょう。
次に、フォトカプラは低電圧回路と高電圧回路との間の絶縁回路として使用されることがあります。その際には、安全性を考慮し、絶縁のための適切な空間距離を確保したフォトカプラを選択する必要があります。これにより、安全な回路設計が可能となります。
さらに、フォトカプラは異なる電圧の回路間でパルス信号を伝送することが可能です。これにより、電圧が異なる回路間でも信号を安全に伝送することができます。
また、IoT(Internet of Things)の普及に伴い、高電圧で動作する機器の制御もインターネットを通じて行われるようになると予想されます。そのため、フォトカプラの利用は今後さらに増えることが予想されます。これらの点を理解し、適切にフォトカプラを使用することが重要です。
まとめ
フォトカプラは、電気信号を光で伝送することにより、入力と出力を電気的に隔離する半導体デバイスです。
入力された電気信号を光に変換し、これを受光素子が電気信号に再変換して伝達します。この構造により、入力端と出力端は電気的に絶縁され、高電圧やノイズから保護されるため、安全な信号伝達に利用できます。
フォトカプラは電気的には完全に絶縁されておりノイズに強いものの、内部の寄生容量を要因として、高周波による静電誘導が誤動作を起こす可能性があります。
発光素子や受光素子に不適切な電圧が誘導されると、誤ったON/OFF動作や出力の半減などの問題が生じることがあります。そのため、誤動作を防ぐために適切な設計と保護措置が必要です。