サイリスタとは?
サイリスタとは、シリコン整流素子に制御電極を設けた半導体素子です。シリコン制御整流器(SCR)とも呼ばれています。ゲート端子の電圧を変化させることによって、電流を制御する機能を持っています。これにより、電車や鉄道などの輸送機器から送配電装置まで、様々な分野における電力制御回路に使われています。
サイリスタの仕組み・原理
P型、N型、P型、N型の順に半導体を接合した4層構造の半導体デバイスです。このデバイスには、アノード・カソード・ゲートという端子があります。途中のNまたはP型半導体のどちらが制御電極のゲート端子を取り出します。ゲート端子を制御することによって、アノードとカソード間に流れる電流の制御をすることができます。
サイリスタの用途
電力制御用途に向けた整流素子として、交流に用いると、半波ごとに通電する位相を制御することで電流量が変化できます。そのようなサイリスタ制御により、扇風機、洗濯機などの交流モーターの回転速度の無段階制御によく使われています。また、直流から様々な周波数をもつ交流をつくることもできるため、自動車用モーターや電車のモーターの回転制御に広く用いられます。