IGBTの仕組みとは?
絶縁ゲート型バイポーラトランジスタは、その名のとおり、MOSFETとバイポーラ接合型トランジスタの技術を組み合わせたものです。
名前の前半部分はMOSFETのような絶縁ゲートを指し、後半部分は標準的なバイポーラトランジスタの出力性能特性を指します。これは、IGBTデバイスが、トランジスタの伝導特性と出力スイッチングを維持しながら、MOSFETのように電圧制御されていることを示しています。一言で言えば、IGBTはBJTよりも高い電力増幅率を持ち、MOSFETよりも低い入力損失で高電圧動作が可能であり、PNPトランジスタの出力と、絶縁ゲート型NチャンネルMOSFETの出力を組み合わせたものになります。
IGBTは、3つの端子を持つトランスコンダクタンスモジュールです。これらの端子は、エミッタ、コレクタ、ゲートです。後者はデバイスを制御し、最初の2つは電流とコンダクタンスの経路につながっています。
パワーBJTと同様に、増幅量は入力信号と出力信号の比率で決まります。しかし、IGBTではゲートが通電路から絶縁されているため、入力電流がありません。そのため、ベース電流はMOSFETで賄います。
IGBTの構造
IGBTモジュールは、4層の半導体を挟み込んで形成されています。これらは
- P+基板層(コレクタ端子に最も近い部分)
- N-層
- P層(エミッタ端子に最も近い部分)
- N+層(P層の中にあるが、すべてのデバイスに存在するわけではない)