光ファイバケーブル ガイド

光ファイバーケーブルとは?

光ファイバーケーブルは、光のパルスを利用して情報を伝送します。光ファイバーケーブルの最も魅力的な点として、その卓越した柔軟性、および驚くほど軽量であることがあげられます。広帯域で低損失なため、金属導体を使った従来のケーブルに比べ、大容量のデータを長距離伝送することが可能です。

光ファイバーケーブルの構造

一本、または、複数(場合によっては数百)の透明な石英ガラス、あるいは、プラスチック製のコアと呼ばれる、髪の毛よりも少し太いくらいの芯がクラッドに覆われ、さらに、被覆、補強繊維の層があり、ケーブル全体を保護するシースが外装になります。


コア 接続された光源から受信装置に、光学データ信号を実際に伝送する物理的な媒体です。芯は石英ガラス(シリカとも呼ばれる)やプラスチック製の単一の連続した素線で、そのサイズを外径寸法で表示します(単位:μ(ミクロン))。コア径が大きいほど、光量を多く入力できます。
クラッド 光ファイバーのコアを取り囲む、コアとは密度が異なるガラスやプラスチック製の薄い層。光ファイバーケーブルの端から端までデータが伝送されるように、光波を屈折させる境界の役割を果たします。
被覆 コアとクラッドを取り囲むプラスチックの層で、光ファイバーを補強して衝撃を吸収します。このため、ケーブルを過度に折り曲げても充分に保護されます。被覆もμ(ミクロン)単位で表され、その値は250μです。
光ファイバーケーブルの接続や終端処理を行う場合、専用のストリッピングツールを使用して被覆を剥がしてください。化学的に剥がすことが可能なものもあります。
補強繊維 ケブラー(Kevlar)などが使用され、ケーブルの引張り強度を高めます。シースの中がゼリー状になったものもあり、このタイプのケーブルは、ファイバーコアに湿気が侵入するのを防止したり、コアをひび割れから保護します。また、敷設の際にケーブルが過度に押し付けられたり引っ張られたりしても、コアを守ります。
シース ケーブルの外側の層です。ほとんどの光ファイバーケーブルはジャケットがオレンジ色なので、一目で簡単に識別できます。ジャケットが黒や青色のものもあります。


光ファイバーケーブルの素材

ガラス製の光ファイバーは、可とう性や屈曲という点で、プラスチック製の光ファイバーケーブルよりも取り扱いに注意が必要で、ぴんと張った状態で環状に布設されます。高い自由度が求められる用途にはあまり適していませんが、ガラス製光ファイバーケーブルは、機械的強度という点だけでなく、湿気、薬品侵食、温度変動といった劣悪な環境に対する耐性という点においてきわめて堅牢であるため、一般的にケーブルを地中に埋めたり水中を布設したりするような耐環境性も求められる長距離用途に最適です。汎用性も高く、アダプタなど、様々な取り付け具が入手できますが、プラスチック製のケーブルと比べ、購入・設置費用は高くなります。プラスチックケーブルの場合、一般的に可とう性と作業性に優れています。

光ファイバーケーブルのサイズ

光ファイバーケーブルのサイズは、コア径(芯径:コアの直径)で表わします。一般的によく使用されるケーブルは2種類で、サイズが50μ、62.5μのものです。

他の寸法が表示されていることもありますので、ケーブル選定の際には注意してください。たとえば、50/125/250で、コア径50μ、クラッド径125μ、被覆径250μの光ファイバケーブルを表わします。
ただし、被覆については、光学信号の伝送には実際に影響がないこと、および、光ファイバケーブルの接続や終端処理のときには必ず剥がしてしまうことが理由で、常に表示されているとは限りません。

光ファイバーケーブルの原理

まず、透明なガラス製またはプラスチック製のコアが、情報の「パルス」を伝送するための光源が必要になります。通常、レーザーダイオードや発光ダイオード(LED)が使用されます。これらの光源は電気信号を、光のパルス(光波)に変換し、光ファイバーのコアへ送られます。

コアは、クラッドに覆われており、光波を屈折させる境界の役割を果たします。光波が、クラッドを透過できるということが重要な点です。コアと異なる屈折率で光を透過する コアとクラッドは、それぞれを構成するガラスまたはプラスチックの屈折率の違いによって、入力される光波が光ファイバーケーブル内を進行する際に特定の角度で屈折し、全反射しながら伝送されます。

光波は、光ファイバーケーブルの透明なコアとクラッド内に閉じ込められ、光ファイバーの全長を進む際に、ジグザクな動きをして曲がったケーブル内を通過します。

ケーブルの敷設距離が長い場合、終始損失を補償するため、中継地点を設け、光中継器と呼ばれる装置を設置することで、光波を電気信号に変換し、再度、光波に戻す必要がある場合もあります。

光波が最終目的地に到達すると(光ファイバーの光信号は、光のおよそ70%の速度で進みます)、受信装置で電気信号として変換され、データとして解釈できるようになります。

光ファイバーケーブルの利点

光ファイバーケーブルには、従来の金属導体のケーブルと比較して明確な利点があります。


帯域幅
銅製通信ケーブルは、元々音声信号を伝送するために開発されたものであり、帯域幅は、光ファイバーと比べて制限されています。
速度 情報の伝達手段として光パルスを利用しているため、高速通信が可能になります。一般に、高グレードの金属通信ケーブルであるCAT5やCAT6に見込まれる性能さえも大きく上回る速度を実現します。
距離 光ファイバーは、電気信号を物理的に伝送しないため、損失が少なく、長距離通信が可能になります。銅製のケーブルによる通信の伝送距離は、328フィート(99.97メートル)という限界があると言われています。それに比べ、光ファイバーは、素材、波長、ネットワークの設定を正しく組み合わせることで、単一のファイバーで数百キロメートルにわたり、信号を伝送することができます。
安全性と信頼性 金属導体に比べ、光ファイバーは、格段に細く、軽量、しかも、強い張力にも耐えるため、長距離伝送で使用の際に損傷・破損しにくく、悪天候、極端な湿度・温度の変化の影響をほどんど受けません。しかも、光ファイバーには電流が流れないため、落雷や損傷、経年劣化が発生しても火災の危険性がありません。


光ファイバーケーブルの種類

光ファイバーケーブルは、基本的には、マルチモードとシングルモードの2つに分類できます(図2)。
名前のように、光ファイバーのコア内を通過する光波の経路(モード)で識別します。マルチモード光ファイバーケーブルには、ステップインデックス形とグレーデッドインデックス形の2種類があります。

マルチモード、または、多芯の光ファイバーケーブルには、2芯から数十芯まで、さまざまな仕様のものがあり、一般的なオフィスのネットワークでは、2芯、8芯、あるいは、24芯の光ファイバーケーブルが使われています。短距離では、ケーブルの芯数が多いほど、帯域幅とスループットが向上します。

マルチ
モード
ステップインデックス形マルチモードファイバー

ステップインデックス形マルチモードファイバーの名前は、コアとクラッドの屈折率が鋭いステップ状になっているところからきています。
グレーデッドインデックス形ファイバー


ステップインデックス形のケーブルよりも普及しています。コア径が50μ、62.5μのものがあります。
ステップインデックス形ファイバーと異なり、コアの中心軸から放射状に広がる同心円のファイバーの層で構成されています。外側の芯層は内側の層よりも低い屈折率を持っています。この屈折率の違いによって、外側の層の光波は、芯の中心軸に沿って短い経路で通過する光波と同じ速度で移動します。
つまり、モードの違いに関わらず伝播回数が均一化されるため、高速で長距離のデータ伝送ができます。そのため、光波どうしがオーバラップし合い、レシーバ側で識別不可能になることはありません。

シングル
モード
シングルモード光ファイバーケーブルは、約5~10μの非常に小さなコアによって単一の光波だけを伝送します。1種類の光波しか伝送しないため、光波のオーバラップによる歪みは実質的に解消されます。
マルチモードケーブルよりも、光が通過する際の内部反射が各段に少なく、その結果として減衰量が低減し、長距離にわたってきわめて高速・大容量のデータ転送を実現します。海中敷設ケーブルを経由した通信アプリケーションで現在使用されている、シングルモード光ファイバーケーブルは、1対のケーブルで60,000の音声チャネルを伝送できます。































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