産業電気による感電の人体への影響は、電流の強さや体内を流れる時間により変わります。次のように人体に全く影響のない感電もありますが、やけどや死亡事故につながる可能性もあります。
【電流値ごとの感電の人体への影響】
・0.5mA~1mA:人体への悪影響はなく電気を肌で感じる程度
・5mA:人体への悪影響はないが電流による痛みを感じる
・10~20mA:電流による筋肉の収縮により運動能力が低下する
・50mA:呼吸器や人体の構造への影響、疲労・痛み・気絶・心肺停止などの症状が起こり得る
・100mA:不整脈や心肺停止が起こり得る危険性の高い状態
上記のように、人体に通過する電流量が0.5~1mAと少量であれば、いわゆる「静電気」のような感覚を抱くだけの危険性のない感電ですが、50mA以上の電流が人体に流れると、心肺停止の危険性も伴う危険な感電です。
人体に流れる産業電気の量が大きく、通過時間が長いほど、感電による人体への影響は危険性が高くなります。