機械による怪我や事故を防ぐなら、代表的な規格である「労働安全衛生法」と「日本産業規格」について押さえておいてください。
労働安全衛生法
機械の安全性に関する規格として、最も知名度が高いと思われるのは「労働安全衛生法」です。労働安全衛生法では、それぞれの機械の部位ごとに、構造ごとの規格が決められています。
人体に対して危険性の高い機械類については、厚生労働省により製造する際に検査をすることが義務付けられており、構造ごとに規格を満たしていない製品は、製造や輸入、譲渡、設置、使用などが禁止されています。労働安全衛生法の構造ごとの規格は、機械を安全に使用するための基本的なルールです。
日本産業規格
「日本産業規格」でも機械を安全に使用するために守るべき規格が決められています。日本産業規格は一般的に「JIS」と呼ばれており、世界各国の専門家の意見をまとめて、機械の危険性を避けながら使うための具体的なルールとして定めたものです。
日本産業規格では、機械製品の部位ごとに満たすべき基準を設けており、たとえば肉を挽くための機械であれば、ガード部で怪我や事故が起きないようにJIS B9716が、機械を制御するシステム部分による危険性を予防するためにJIS B9960-1を満たさなければいけないなど、部位ごとにそれぞれの基準をクリアすることが求められます。