集中から分散そしてPOL(Point of Load)
電源の大元は商用電源(AC100/200V)や電池などです。このため、ほとんどの電子機器では電源を何階層かに枝分かれさせて分散供給する形態が採られます。
そして、この際にポイントとなるのがPOL(Point of Load)です。POLは文字通り負荷の直近に配置する最終段階の電源です。プロセッサやFPGAに代表されるようにLSIの電源は低電圧・大電流化している上、電圧精度などは高くなる方向にあります。これに対して集中電源から長いパターンを引き回して配線したのでは要求を満足できません
そこで負荷端で電源を作り直して供給しようというのがPOLの始まりです。その後POLの概念は拡張されつつあり、負荷をLSIなど最終的な電力消費アイテムだけでなく、一枚のボードやまとまった回路まで拡張し、それらに対する電源もPOLと捉えるようになってきました。また、物理的に置かれる場所も必ずしも負荷の直近ではなく、幾つかの回路用の電源をひとまとめにして付近の回路に分配するものもPOLとして括られています。