HDMIケーブルの機能とバージョン
HDMIケーブルは、関連するオーディオ/映像の品質が理由でデジタル・エンターテイメント・システムの接続に広く使用されています。自動車用に設計されているものを除くと主に4種類のHDMIケーブルがあります。スタンダード、スタンダード(イーサネット対応)、ハイ・スピード、ハイ・スピード(イーサネット対応)の4種類です。ケーブルのタイプははっきりと表示する必要があります。長年にわたって数多くの種類のケーブルが導入されてきましたが、物理的なコネクタ・タイプは、その製品の種類において同じままです。ただし、HDMIケーブルの機能は更新されてきました。HDMIケーブルの各後継タイプは前のバージョンと互換性があります。
HDMI ARC
ハイ・デフィニション・マルチメディア・インターフェース・オーディオ・リターン・チャンネル(HDMI ARC)を使用すると、1つのHDMI接続経由でARCを備えているテレビとAVデバイスの間で信号を 「双方向に伝送」できます。 つまり、接続されたデバイスの範囲内で一般的なデジタル機能の操作にシングル・リモート・コントロールを使用できます。HDMI ARCは、テレビ、サウンドバー、レシーバーの全機種でサポートされています。
HDMI CEC
HDMI CECは、一般的にはCEC(consumer electronics control)と呼ばれている、接続されたデバイスのリモート・コントロール方法です。この機能は、通常、購入直後のAVデバイスではオフになっています。また、異なるブランドで生産されたデバイスは、CEC接続が可能とは限りません。
MHL HDMIケーブル
MHL(モバイル・ハイデフィニション・リンク)HDMIケーブルを使用すると、さまざまなデジタル・デバイスとディスプレイを接続できます。さまざまなテレビおよびA/Vレシーバーと互換性がある独自のHDMI入力コネクタが装着されており、スマートフォン、タブレットなどのデバイスと接続できるように設計されています。Wi-Fiアクセスがない場所でのエンターテイメントのプロジェクションが可能になるため、特にケーブルやインターネットを使用しないユーザーにとって便利な接続方式です。MHLのその他のメリットとしては、遅延を回避できることや制御データを伝送できることがあります。
HDMI 1.0
このバージョンのHDMIケーブルは、2002年12月に導入され、1本のケーブルで2チャンネル・オーディオ信号を持つデジタル・ビデオ信号を接続できます。
HDMI 1.1
前述のとおり、HDMIケーブルの各後継タイプは、前のバージョンと同じ機能を有していて、更新のたびに新機能が追加されます。HDMI 1.1ケーブルは、2004年5月に導入され、最大7.1チャンネルのPCMオーディオに加えて、ドルビー・デジタル、DTS、DVDサラウンド信号を転送する機能があります。
HDMI 1.2
このバージョンのケーブルは、2005年8月に導入され、互換性のあるプレイヤーからレシーバーにSACDオーディオ信号をデジタル・フォーマットで転送できます。
HDMI 1.3
このタイプのケーブルは、2006年6月に導入され、ディープ・カラーのプロジェクションとxvYCCカラー・スペースの高度なサポートが可能になっています。HDMI 1.3では、ドルビーTrueHDとDTS-HDマスター・オーディオ出力が可能です。サポートされる帯域幅が広くなり、転送速度が上がり、画面解像度が上がり、リップシンクがサポートされています。このバージョンのケーブルは、各種コンパクト・デジタル・デバイスに適したミニコネクタも装備しています。
HDMI 1.4
このバージョンのケーブルは、2009年に発売開始されました。HDMIイーサネット、および高度なデジタル接続とオーディオの効果的な伝送によるオーディオ・リターン・チャンネルをサポートしています。HDMI 1.4は、3Dブルーレイ・ディスク標準および4K解像度のビデオ・プロジェクションとも互換性があります。
HDMI 2.0
このバージョンのケーブルは、2013年9月にリリースされました。これはHDMI UHDとも呼ばれています。
HDMI 2.0a
このバージョンのケーブルは、2015年4月にリリースされました。静的メタデータを含むハイ・ダイナミック・レンジ(HDR)ビデオのサポートが追加されました。
HDMI 2.0b
このバージョンのケーブルは、2016年3月に導入され、当初HDMI 2.0aと同じHDR10標準をサポートしていました。しかし、2016年12月、拡張された静的メタデータを含むHDRビデオ転送のサポートが追加されました。