防音材とは何か
先に述べたように、防音材にはさまざまな種類があり、それぞれに適した用途があります。どの程度騒音を抑えたいのかによって、最適な資材は異なります。騒音の大きさは通常デシベル(dB)という単位で示されます。また、防音材はその最も弱い値が全体の強度となるとなります。
一般的に、デシベル(dB)値は、騒音が既存の材料とそこに設置した防音材を通して伝わった際に、どの程度低減されているかということを示します。防音材を設置することで、さまざまな環境下での騒音を効果的に抑えることができます。
防音材の種類
防音材は次の4つの種類に分けられます。
①吸音材
「吸音材」とは、大気に伝わる音の振動を減らす防音材です。音によって生じる振動をエネルギーに変換して音を減らし、反響音を減らしたり、残響時間を短くしたりするために役立ちます。
②遮音材
「遮音材」とは、大気に伝わる音を遮る作用を持つ防音材のこと。密に作られた素材を使って、音を遮断して跳ね返す仕組みになっています。素材によって、その遮音性能は異なりますが、密度が高く、質量のある素材ほど性能が高くなると言われる防音材です。
③防振材
「防振材」とは、大気に音の振動が伝わらないようにする防音材のことです。防音材と違い、音によって生じる振動を、素材の力により吸収し、音と一緒に振動を抑えます。また、防振材は音によって生じる振動だけではなく、機器の差動による振動も防げるという特徴を持つ防音材です。
④制振材
「制振材」は、共振を減らすことを目的として使われます。防振材と同じように、音の振動が伝わらないようにするための防音材ですが、防振材が振動を遮断するのに対し、制振材は揺れを抑止して、音と一緒に共振を減らすのを目的とする点に違いがあります。
以下は、各種防音材を紹介した表です。