それでは、赤外線LEDの使い方について具体的にご紹介していきます。
フォトトランジスタとの連携
—— 赤外線LEDはフォトトランジスタと連携した状態でよく利用されます。
赤外線LEDとフォトトランジスタを連携すると、遠隔操作が可能となります。たとえば、テレビのリモコンなどで使用されている技術が、フォトトランジスタと赤外線LEDとの連携の具体例です。フォトトランジスタとは光を感知できるセンサーのことで、赤外線を感知することもできます。
送信側に赤外線LEDを設置し、受信側にフォトトランジスタを設置することで、赤外線LEDの光をフォトトランジスタで受信できるようになり、遠隔操作が可能となります。
ただし、赤外線受光の素子には複数のフォーマットがあるため、フォーマットに従って通信を行おうとすると受信サイズが限られているなど通信が限定されることも少なくありません。しかし、赤外線LEDの使い方として最も頻繁に目にする用途は、フォトトランジスタとの連携による遠隔操作でしょう。
夜間撮影の防犯カメラとして
—— 赤外線LEDは夜間も撮影できる防犯カメラによく採用されています。
夜間でも映像が撮影できる防犯カメラには、赤外線LEDが採用されています。赤外線は人には見えないもののれっきとした光であり、暗闇において人には明るさを与えませんが、防犯カメラに対しては光としての明るさを与えているため撮影が可能となります。
防犯カメラは人の目よりも感度が高く、光としての赤外線を感知できます。人の目には光として見えないものの、光として作用する赤外線LEDの性能を活かしているのが赤外線冠知識防犯カメラとしての使い方です。
赤外線通信によるロボット制御
—— 最近ではロボットの制御に赤外線LEDによる通信が採用されることもあります。
赤外線によるロボット制御は、赤外線LEDからロボットに信号を送信し、信号によりモータの制御を行う使い方です。自作用としてキットも販売されており、電子関連の自作が好きな方にとっては非常に一般的な用途となりました。赤外線受信基板を送信部であるリモコンに設置し、信号を受信する部分には赤外線受信モジュールという信号の増幅・成形出力も可能な装置を設置し、モータ駆動用ICを付属させることで操作が可能となります。
赤外線LEDを活用すると受信した信号によりモータごとの制御が行えるようになるため、大きく複雑なロボットの制御も実現するでしょう。