定電流ダイオード・CRDとは?
定電流ダイオード(CRD:Current Regulative Diode)は、加える電圧や負荷抵抗が変化しても、常に一定の電流を供給できます。一般的に定電流回路は部品の構成が複雑で設計も繁雑になりますが、定電流ダイオードを回路に組み込むだけで定電流特性を簡単に実現できます。
定電流ダイオードは一般的に1mAから15mAといった比較的小さな電流を流す場合に用いられますが、200mAといった比較的大きな電流を流すことができる定電流ダイオードもあります。ただし、駆動中の発熱には注意が必要です。
定電流ダイオード・CRDの特長
- 広い電圧範囲で動作可能
- 動作抵抗が高い
- 電源変動や負荷変動、リプル電圧の影響を受けない
- 周波数特性が良く、数10MHzまでの高周波に使用可能
- 発振現象がなく、ノイズが小さい
- 一個の部品で定電流回路を実現し、実装スペースの削減が可能
- 並列接続によって電流を増加させることが可能
定電流ダイオード・CRDの用途
定電流ダイオードは、加える電圧や負荷抵抗の変化などの影響を受けにくい定電流回路を作れるので、LEDのように駆動中の電流値を一定にしたい様々な電子回路や電気機器に使用されています。
- LED蛍光灯、LED街路灯、LED電球など、LED輝度安定用の定電流供給
- ツェナーダイオードに定電流を供給する定電圧回路
- 近接センサなど、各種センサへの定電流供給
- 各種半導体の定電流検査装置