VGAケーブルの種類と用途

VGAケーブルの種類、用途、及びベストな製品を知るためのガイドです。

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VGAケーブルとは

VGAは、1980年代後半に初めて導入されました。以降、15ピンVGAケーブルは、ビデオ信号を使用する様々な電子機器 で幅広く使用されている標準ケーブルとなっています。VGAは、ビデオ・グラフィックス・アレイの頭字語であり、今日では共通の基本ピンレイアウト及びソケットフォーマットを使用する様々な種類のケーブル/コネクタの総称として使用されています。

これらのVGAケーブルと識別が容易な15ピンコネクタは、家庭及びオフィスのPCセットアップの中でよくみられます。たいていは、デスクトップコンピュータからモニターのVGA入力へのビジュアル信号を伝達します。同じように、ノートパソコンやビデオカード、プロジェクター、あらゆる種類のセット・トップ・ボックスなどの様々な種類のビデオ出力デバイスをTV、モニター、オールインワンPC、画面ディスプレイの周辺機器等にリンクするためにも使用されています。

標準VGAケーブルは、家庭及び商業の両環境においてコンピュータ、モニター、プロジェクター、HDテレビセット間で信頼性の高いビデオ/グラフィックリンクを確立するための必須アイテムとなっています。小型のデバイス(コンパクトノートパソコンなど)では、標準VGAポートではなくミニVGAポートが搭載されている場合が多いですが、これらの小型バージョンもグラフィック信号伝達という役割においては同じ働きをしています。

本ガイドでは、入手可能なVGAケーブルの種類についての概要とそれらのケーブルがどのように使用、定義、差別化されているかについて詳しくみていきます。また、VGAケーブルに関するFAQについてもいくつかみていきます。例えば、「VGAポートのシンボルは何か」、「VGAとHDMIなどの新しい規格との違いは何か」などです。

VGAケーブルは何をしているのか?

VGAケーブルの構成は、1987年に初めて市場に公開されました。続く数年間で他の業者によって細かな変更が繰り返され、コンピューターケーブルにおける最も標準的な構成としての地位を素早く確立しました。

今日でも、多くのPC、ノートパソコン、TV、モニターでVGAソケットとケーブルが使用されているところを目にします。VGAケーブルにおける最も特徴的な部分は、両端に接続されているその昔ながらの3列15ピンコネクタ(DE-15、D-subミニチュアもしくはD-subと呼ばれる)になります。

これらのコネクタは、オス/メスのいずれかの形態をとることができ、ローレットねじで固定される場合が多いです。コネクタ自身に取り付けることで、挿入後にネジを締めてソケットとの接続をさらにセキュアなものとすることができます。上述した通り、一般的にこれらはモニターのVGA入力端子、対応するノートパソコンVGA入力端子、またはテレビの裏側に設けられている端子などの類似アプリケーションで使用されています。

VGAケーブルは、様々な種類の電気デバイス及びデバイス間でアナログビデオ信号を伝送するように設計されています。VGAコネクタのソケットピンは、ぞれぞれコンポーネントビデオ信号の一部の要素を伝送し、表示するという役割を担っています。ここでは、コンポーネントビデオ信号はレッド、グリーン、ブルー、水平同期、垂直同期のことを意味します。PCやノートパソコン、ビデオ/グラフィックカードから出力されると、これらの要素が組み合わされて一つのビデオ信号が形成され、VGAケーブルが接続されているモニターや他のデバイスで表示することができるようになります。

これらのケーブルには、用途に適したいくつかのユニークな機能が備えられています。続くセクションでは、VGAケーブルの種類について説明し、様々な重要なプロパティ、変数、アクセサリについてみていきます。コネクタやVGAアダプター/スプリッターなどのVGAケーブルの購入に関する重要なポイントについていくつか簡単に説明し、高品質のVGAケーブル及び部品で有名な大手ブランドをいくつか紹介していきます。

VGAケーブル

VGAケーブルタイプ

様々なVGAケーブルと互換性のある派生品が存在します。最も古くからある接続規格でありながらも、VGA端子は今なお多くのコンピュータ、モニター、ノートパソコン、テレビ、グラフィックカード、その他のビデオ関連の周辺機器及びデバイスで使用されています。

VGAケーブル及びSVGAケーブルに加え、ほとんどのメーカー及びサプライヤーはVGAケーブルのアダプターやスプリッター、及び他の多くのコネクタ、フィーチャー、アクセサリも提供しています。

VGAケーブルを購入する際に知っておくべき違いは、VGAとSVGA間の技術的な違いになります。

VGAケーブル

VGAケーブル(ビデオ・グラフィック・アレイ)は、アナログビデオ信号を伝達します。一般的には、最大で 640 x 480 の動画解像度(VGA)までサポートできるように設計されています。

SVGAケーブル

SVGAケーブル(スーパー・ビデオ・グラフィック・アレイ、稀に「ウルトラ」VGAとも呼ばれる)もアナログビデオ信号を伝達しますが、一般的に 800 x 600 までの解像度(SVGA)をサポートするように設計されています。

VGAコネクタのジェンダー

VGAコネクタには性別があり、オス(ピン/プラグ)とメス(ホール/ソケット)のバリアントで提供されています。ほとんどのVGAケーブルは、コネクタの性別ごとにコネクタA、コネクタBなどのネーミングスキームで特定されています。これにより、デバイス間の接続に適した構成を選択しやすくなっています。

ですが、使用されているケーブルが特殊であったり、PCまたはモニタ側で正確な接続構成が必要とされる場合、接続を機能させるために様々なVGAアダプター、エクステンダー、及びスプリッターが必要になる場合があります。性別のあるVGAケーブルで幅広く提供されているアダプター/スプリッターには以下が含まれます。

  • VGAオスオスアダプター

  • オスメスVGAアダプター

  • メスオスVGAアダプター

  • メスメスVGAアダプター

VGAコネクタとVGAアダプターの種類

今日、この接続タイプを採用している多くの異なるデバイス(新旧共に)に合わせて様々な種類のVGAコネクタが誕生しています。VGAコネクタは、DVIコネクタHDMIケーブルなどの他の新しい規格と組み合わせて使用されることが多くなってきています。

様々な種類のVGAケーブルのラベリングについては、その用語が互いに置き換えられるように使用されることもあり、少しあいまいな定義になっています。しかし、ベーシックまたは標準のVGAコネクタタイプについては、以下のコネクタの派生として呼ばれることが多いです:DE-15、 HD15、VGAプラグ、SVGAプラグ、D-Sub 15/D-Subミニチュア、より一般的なRGBコネクタ

VGAケーブルの片端に標準のD-subコネクタタイプを持ち、反対側に様々な異なる種類のアダプターまたはコネクタを持つ製品が幅広く用意されています。VGAケーブルコネクタとアダプター端部の一般的な構成には以下が含まれます。

  • D-Sub HD15 VGA

  • SVGA HD15

  • VGA - HDMIケーブル

  • VGA - DVI-D

  • VGA - DVI / DVI-I

  • VGAオスメス

  • VGAメスオス

  • USB - VGA

  • VGA - Miniジャック

  • VGA - Phono

VGAケーブル

その他モニターケーブルのコネクタの違い

ディスプレイケーブルにはVGAケーブル以外にも多くの種類のケーブルがあります。
それぞれどのように違うのか、コネクタの違いから特徴を見ていきましょう。

DVI

DVIは映像信号のみに対応するケーブルです。
そのため、映像とともに音声を出力するには、別に音声用のケーブルを用意してください。
また、DVI-DとDVI-Iの2種類に分かれており、それぞれ次のような違いがあります。

DVI-DとDVI-Iの特徴

  • DVI-D:24ピン。デジタル信号のみに対応する。
  • DVI-I:29ピン。デジタル信号とアナログ信号の両方に対応する。

DVI-DとDVI-Iはデジタル信号にのみ対応するか、デジタル・アナログのいずれにも対応するかが違いとなるので、用途・目的によって選ぶようにしましょう。
以上のように2つの種類があるDVIですが、いずれも映像信号にのみ対応します。

DisplayPort

DisplayPortは映像信号と音声信号の両方に対応します。
そのため、音声ケーブルを準備しなくても音声の再生が可能。
最大8K映像にまで対応しているので、高音質映像と音声を両方楽しみたい場合に適するケーブルです。
映像・音声の両方に対応するもののテレビへの搭載はほぼなく、パソコンモニターによく搭載されています。

HDMI

HDMIも映像信号と音声信号の両方に対応するケーブルです。
映像機器で幅広く搭載されており、テレビ・パソコンモニター・ビデオカメラ・スマホ・ゲーム機などさまざまな機器が対応しています。
ただし、コネクタは一般的な形状と小型の形状の2種類にわかれるので、使用する機器にあわせて適切なものを選ばなければなりません。
画質はDisplayPortと同様に最大8Kまで対応しているので、テレビやゲームを高画質で再生したい用途に最適です。

USB Type-C

USB Type-Cは映像や音声だけでなく、充電機能も果たすケーブルです。
充電用ケーブルとしては、最大100Wの給電に対応。
コネクタは上下の差がなく、どちらを上にしても差し込めるようになっています。
映像・音声・充電とさまざまな用途で活用できますが、さらに変換アダプターを利用すれば、HDMI・DisplayPortをで接続する機器にも繋げられます。

ケーブルを選ぶ際に確認するべきポイント

それでは、ケーブル選びの際に確認しておきたいポイントを見ていきましょう。

コネクタの形を確認すること

VGAケーブルを購入する際には、まずコネクタの形を確認してください。
形状が違うケーブルでは接続することができず、変換アダプターを介さなければいけなくなってしまいます。
そのため、まずは使用したい機器の端子の形を確認して、対象の端子に適合するケーブルを選びましょう。

ケーブルのバージョンを確認すること

次にチェックしたいポイントは、ケーブルのバージョンです。
DVI、DisplayPort、HDMI、USB Type-CなどのVGAケーブルは、ほとんどの場合で複数のバージョンが販売されています。
バージョンにより画質の美しさや性能が違うだけでなく、DVIのように対応する信号が異なる場合もあるので、用途・目的にあったバージョンであることを確認して選びましょう。

アクティブICチップを確認すること

最後に、アクティブICチップを確認することも欠かせません。
アクティブICチップが搭載されているか否かで、ケーブルの性能は変わります。
アクティブICチップは、アナログ・デジタル間の信号の変換や規格が異なるケーブルを接続する際に必要となるので、搭載されているケーブルを選ぶことをおすすめします。

VGAケーブルブランド

VGAケーブルの製造メーカーは世界中にたくさん存在しています。その違いは様々な構築手法と使用されている素材にあります。心配な場合は、有名なメーカーから信頼性の高いケーブルを購入することがお勧めです。価格が低いものは品質に問題がある可能性があります。

VGAケーブルの主要サプライヤブランドの中でも、注目すべきブランドには以下が含まれます。

FAQs

VGAポートシンボルには何が使われていますか?

VGAポートのシンボルは、非常に忠実に表現された3列15ピン配置の台形コネクタソケットや、長方形から直線が下に伸びているシンプル化されたシンボルなどがあります。

VGAコネクタの15ピンのそれぞれの役割は何でしょうか?

標準VGAコネクタのピンの機能は以下になります。


ピン

名称

説明


ピンn 1

レッド

レッドビデオ


ピン 2

グリーン

グリーンビデオ


ピン 3

ブルー

ブルービデオ


ピン 4

RES

予備


ピン 5

GND

グラウンド


ピン 6

RGND

レッドグラウンド


ピン 7

GGND

グリーングラウンド


ピン 8

BGND

ブルーグラウンド


ピン 9

KEY

キー (ピンなし) - オプションの+5V グラフィックカード出力


ピン 10

SGND

同期グラウンド


ピン 11

ID0

オプション - モニターID ビット0


ピン 12

SDA

I2C双方向データライン


ピン 13

HSYNC

水平同期


ピン 14

VSYNC

垂直同期


ピン 15

SCL

DDC1のモニターID3

今日VGAケーブルが最も良く使用されているアプリケーションは何でしょうか?

多くの新しいデバイスでは、標準VGA端子が最新の規格(DVI、HDMI等)に置き換えられていますが、VGAポートは従来版と最新版の両方のコンピュータ、モニター、テレビ、ノートパソコン、プロジェクターなどでまだ使用されています。これらのケーブルは、家庭及びビジネス環境において幅広く使用されています。

多くの産業、工場、倉庫、及び向上環境において需要が高いということは、VGAポートの耐久性と信頼性の高さが新しい代替ソリューションよりも評価されていることを意味します(特に、ロックネジが付属されているタイプ)。さらに、VGAケーブルは現代の代替ケーブルよりもシース/ジャケットが厚く、長さの長いケーブルが用意されています。最後に、VGAケーブルは様々な種類の古いハードウェア及び昔ながらの機器との幅広い互換性を持っています。これはつまり、VGAケーブルとコネクターは多くの家庭や仕事場で非常によく使われていることを意味します。

VGAとHDMIの違いは何でしょうか?

VGAとHDMIコネクタ及びケーブルの主な違いは、VGAはアナログ信号を伝送するのに対してHDMIはデジタル信号を伝送している点です。接続したいハードウェアの種類や導入環境などに応じてそれぞれにメリットとデメリットが存在します。

VGAは導入後すぐに広まり世界中で採用されてきましたが 、ここ数十年に登場した新しいデバイスでは少しずつ使われなくなってきています。しかし、過去に幅広く採用された経緯から、旧式のデバイスや互換性の高いデバイスでは未だにこの規格が使われています。反対に、HDMIは新しい規格であり、高解像度のデジタルオーディオビジュアル伝送が必要とされる場合にのみ使用されています。これは、HDMIがVGAとは異なりオーディオデータとビデオデータの両方を伝送するためコストが高くなっているためです。現代のマルチメディアにおける特定のマーケットでは、便利なオプションとなっています。