最新ものづくりレポート
産業用LED照明の高い技術力

産業用LEDに強い業界屈指の老舗メーカー。
その高い技術力がチャンスを拓く。

株式会社シバサキ LED事業部 LED開発設計グループ
サブマネージャー 田畑 努様

強みはアルミとLEDの技術の融合


  省エネや環境に配慮した次世代照明として注目を集めるLED・有機EL照明。現在では数多くのメーカーが参入し、技術革新や低価格化により一般照明として脚光を浴びるようになったが、実は産業用途での可能性もますます高まっている。そこで、今回はLED/有機ELの開発設計・ODM・OEM製造で高い評価があり、また自社ブランドでもグッドデザイン賞をはじめ数々の受賞歴を誇る、LED業界の老舗・埼玉県秩父市の株式会社シバサキ様を訪ねた。
 
    「弊社は50年以上、アルミのスペシャリストとして住宅用アルミ建材やエクステリア製品、アルミ家具など幅広い製品を手がけています。LED照明機器事業を立ち上げたのは2002年、まだ白色LED光源が市場投入されたばかりで、いわゆるLED市場の創成期のことでした。」と説明してくださるのはLED事業部の田畑様。
   
       新たな市場で同社が業績を伸ばすことができた理由は、大きく2つある。1つは、長年にわたるアルミ加工技術。消費電力の低いLEDもチップ自体は熱を持つため、放熱効果に優れたアルミなどの筐体が求められるからだ。そしてもう1つは、電気、機械、光学、ソフトウェア等の技術者がすべて揃っていること。これにより、さまざまな業態のお客様のニーズに高いレベルで対応した製品を、ワンストップでスピーディーに受託設計・製造ができる。
   
       たとえば、漁業現場で使用する高輝度LED水中集魚灯も、同社がつくると単なる省エネ対策だけに終わらない。長年、産業用途で培ってきた同社独自の防水対策と、高度な設計・製造技術を融合させることで本体の完全密閉を実現。水深300m(実験段階では水深500m)での使用が可能なうえ、調光・点滅機能も備えているという。こうした高付加価値こそが、同社製品に共通する特長といえるだろう。

超高輝度LED水中集魚灯(下の写真)


チャンスを拓く、高付加価値な製品開発


   急成長を続けてきた国内のLED市場だが、海外製品の進出やコスト競争の激化により現在は転換期を迎えているという。同社は価格競争に参画するのではなく、今後は企画力や提案力により磨きをかけた独自路線を貫いていくとの意向を語られた。
「弊社は高機能な照明専門業として、ものづくりでお客様に感動と満足を提供することを1つのテーマとしています。そのためには、お客様の置かれている環境に対して深い知識と理解力を持って、より純粋な課題を抽出してソリューションへと結び付けていく。そんな企画・提案型の企業へと邁進しています。」
  
  お客様の痒いところに手が届く、高付加価値な製品を提供する。そうした同社のきめ細やかな業務では、電子部品に求められる条件も厳しい。試作段階での使い勝手の良さはもとより、少量多品種となる特注品の製造にもスピーディーに対応できなければならないからだ。田畑様はRSを使うことのメリットをこう話される。
「電子部品の品揃えに加えて、RSならではの製品保証がある点が非常に大きいですね。万一照明に不具合が発生した場合に、信頼のできる部品を使用していなければ、正確な解析および報告ができませんから。部品の品質はお客様からの信用にもつながっていると思います。」

  新たな時代の切り札として、同社が目指すもう1つの姿が市場創造型メーカーである。LED照明/有機ELに関してニッチな市場を探すのはもちろん、持ち前の技術力や開発力を活かして、新たな市場自体の開拓を目指しているという。
「日本の産業の中でLED化できていない分野はまだまだあります。LED化できてないということは、それだけ課題も多いということ。しかし高い技術力を有していれば、まだまだチャンスを拓けると思います。」と田畑様。
こうした強い意志とあくなき挑戦がある限り、日本のものづくりの灯はきっと消えることはない。

産業用LED照明の例 植物育成照明(下の写真)

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