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IoTとは
「IoT」とは無線通信技術を使用して、さまざまなものをインターネットに接続して操作するシステムのことです。接続される電子機器・家電製品・自動車のみならず、住宅や建物にも及びます。すべてのものにインターネットによる無線通信技術を適用させ、サーバーやクラウドサービスにより情報交換を行えば、インターネットに接続できる機器に情報を与えるだけでなく、連携させたり、分析したりすることも可能。従来から使用されていたさまざまなものに無線通信技術を適用させ、新たな価値を付加するのがIoTです。
IoTとスマートシティ
IoTは、従来のハードウェアやソフトウェア開発と異なり、電子・電気・IT・産業・生産技術など、多岐にわたる各分野のエンジニアの協力によって実現します。
IoTのイメージとして最もわかりやすのは、スマートシティ(Smart City)です。街中に設置したさまざまなセンサがインターネット経由でつながり、都市のインフラやサービスを効率的に運用することで、生活の質を高めるモデルです。
スマートシティのIoTネットワークを構成するシステムの要素を図にすると以下のようになります。
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屋外・店舗・ビル・工場・倉庫などにセンサモジュールを設置し、収集されたデータが無線通信でインターネット上のAWS(Amazon Web Service)、Microsoft Azure、Google Cloud, The Things Network(TTN)などのクラウドサービスに送信され、BIツールで可視化されます。これにより、これまで見えていなかった情報を認識・分析することによって、さらに効率的な歳の運用を実現することにつながります。
BIツールによる可視化の例 |
IoTのシステム構成 ~ デバイスゲートウェイ方式 ~
IoTデバイスとインターネットをつなぐ接続方法には、直接通信方式とデバイスゲートウェイ方式があります。最も一般的なのはデバイスゲートウェイ方式です。
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センサノードで定期的に取得されたデータが無線通信のゲートウェイ(基地局)へ送信され、インターネット上のIoTプラットフォームに蓄積され、各種クラウドサービスに届きます。
アプリケーションサーバとなるこれらのクラウドサービス上で、BIツールで可視化したり、機械学習、AI、ディープラーニングによる潜在機会や潜在リスクなどの抽出が可能になります。
IoTを支える無線通信技術
IoTシステムを実現するには、Internetとつながるための無線通信が不可欠になります。無線通信方式には、たくさんの選択肢が存在し、通常、WiFi、3G・4G・5Gといったセルラー通信、Bluetooth、Zigbeeなどが一般的に知られています。
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無線局免許不要の帯域~ 周波数920MHz帯とは? ~
国内の電波法では、電波を送受信する端末を無線局と呼びます。無線通信利用する端には、無線局としての免許が必要なものと、免許がいらないものの2種類があります。例えば、テレビやラジオの場合、電波塔から信号が電波で送られ、受信だけをするアプリケーションのため、免許は不要です。一方、携帯電話やスマートフォンの場合、基地局と端末間で送受信、つまり、双方向の通信を行う場合、無線局免許が必要になります。実際は、ユーザがそれぞれ免許を取得するのは現実的ではないため、NTTドコモ、au、ソフトバンクなどの通信キャリアが、総務省から特定無線設備の技術基準適合証明を取得し、それをユーザが借りうけて使用しているというしくみになっています(総務省 電波法第27条の2)。このため、無線通信を使用するIoTシステムを構築する場合、この「無線局免許」を考慮しなければならなかったのが、規制緩和の流れもあり、総務省が技術基準を見直し、2011年に、免許及び登録を要しない無線局として周波数920MHz帯が小電力無線システムとして制度化され、利用できるようになりました。
LPWAとは
「LPWA」とは、省電力で情報を遠くまで送信できるIoT向けの無線通信技術のことです。「LPWA」は「Low Power Wide Area」の略称であり、日本語に訳すと「省電力・広域」という意味になります。
「LPWA」という特定の技術が存在するわけではありませんが、省電力・広域の条件を満たす技術であればLPWAであると言えるでしょう。LPWAはさまざまな場所で活用されており、スマートシティやスマートコミュニティ、物流や輸送の管理に活用される他、自然に関する情報を収集することで自然災害の発生リスクを検知するためにも役立っています。
以上のようにLPWAとは、省電力で広域に送信できる無線通信技術全体のことを指します。
LPWAの特徴
それでは、LPWAの特徴について見ていきましょう。省電力で長距離通信が可能
LPWAの最大の特徴は、省電力ながら長距離通信が可能であることでしょう。
ひとつ前の項目でお話したように、LPWAは無線通信技術として低消費電力を実現させています。しかし、通信可能距離は最大120kmにもなるとされており、実用性の高い技術だと言えます。
日本全国への通信をカバーしている
LPWAは日本全国への通信をカバーしています。広域の無線通信技術ですから、エリアを選ぶことなくどこにいても通信が可能です。
通信は携帯キャリアが保有するセルラーネットワークを活用しているため、キャリアの基地局が存在する地域であれば問題なく通信できます。
通信速度が速い
通信速度が速いこともLPWAの特徴のひとつです。LPWAの種類により異なりますが、携帯キャリアが保有するセルラーネットワークを利用すれば通信速度は非常にスピーディーです。
携帯キャリアではなく無線局免許を保有しない企業のサービスであれば少々遅くなりますが、省電力で広域での通信が可能で、通信速度が速いので活用するメリットは大きいでしょう。
LPWAの種類
IoTシステムには、数キロにおよぶ遠距離に、電池を利用する程度の低消費電力で対応できる通信方式が必要になり、LPWA / LPWAN(Low Power Wide Area Network)という無線通信技術が注目されています。各モジュールメーカーや通信キャリアが、LPWA対応の製品やサービスをリリースしています。
無線局免許
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LPWA標準規格
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要
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セルラー通信
4G |
LTE Cat.M1
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LTE Cat.NB1
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不要
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LoRaWAN
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ノードロック
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オープン
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Sigfox
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Wi-sun
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Zeta
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ELTRES
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LoRaWANとは?
LoRaは、Long Rangeの略であり、米国半導体大手セムテックが開発し、“LoRa Alliance” (世界のIoT関連480社以上が加盟)で仕様化されました。Sigfoxと異なり、通信事業者に拠らず自身でネットワークを構築することも可能なオープンな通信規格であり、その名の通り、都市部で2km、見通しの良い場合は10km程度の1対1での通信を実現する無線技術です。
システム
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LoRa
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推進団体 | LoRa Alliance(米) |
標準規格 |
LoRaWAN
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使用周波数 | 920MHz帯 (免許不要の周波数帯) |
通信速度 |
上り/下り
250bps~50kbps程度 |
カバレッジ拡張
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数km~十数km |
LoRaWAN™は、Long Range(LoRa)Wide Area Network(WAN)の略で、消費電力を抑えつつ、長距離での通信を可能にあする大規模ネットワーク構築を実現するプロトコルです。Wide Area Networkアプリケーションを ターゲットとし、IoTにおけるセキュアなローコストモバイル双方向通信、M2M、スマートシティ、産業アプリケーションなどをサポートするのに必要な機能を備えた低消費電力のWANを提供できるよう設計されています。低消費電力に最適化されており、0.3kbpsから50kbpsのデータレートで数百万ものデバイスとつながった大きなネットワークをサポートします。
LPWAのオープンソース化~ The Things Network ~
国内で紹介されているLoRaWAN™の多くは、「ノードロック」というタイプのものですが、欧州では「オープン」タイプが主流です。NPOのボランティア団体である The Things Network(TTN:ザ シングス ネットワーク)は、オープンタイプのLoRaWANによるIoT通信インフラとして、LoRaWANネットワークの普及を目指し、LPWAのオープンソース化を勧めています。
推進団体 | ザ シングスネットワーク The Things Network |
コンセプト | 「ユーザによって所有・運営される分散型の オープンなクラウドベースのIoTデータネットワークを構築」 |
創業者 | Wienke Giezeman(CEO) Johan Stokking (Tech Lead / CTO) |
LPWA | LoRaWAN(オープンタイプ) |
サービス |
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The Things NetworkのLoRaWANネットワークシステム構成
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TTNは、既に世界最大のIoT 向けLoRaWAN サービスを提供しています。
オランダのアムステルダム市では、市民の協力で、十数万円するLoRaWANのゲートウェイを市民自身が購入し、設置・運用することによって、街全域を覆うLoRaWANネットワークの構築を完了しています(2015年6月)。オランダは今後、このネットワークをどのように活用していくか、また、欧州全土をカバーするLoRaWANネットワークをどのように構築していくかという議論が始まっています。
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IoTとは?
最近、新しい専門用語が次々に誕生しており、ついていくのがますます大変になってきています。IoT、Internet of Things、Internet of Everythingなどと呼ばれる「モノのインターネット」。それから「スマート / コネクテッド」系もたくさんあります。スマートホーム(Connected Home)、コネクテッドカー(Connected Car )、コネクテッドセルフ(Connected Self)、それからスマートドッグ(Connected Dog)、さらに、インダストリ4.0(Industrie 4.0)、スマートファクトリ(Smart Factory)、産業用モノのインターネットのIIoT(Industrial Internet of Things)。でも、IoTって何なのでしょう。これらの用語が意味するものはすべて違うのでしょうか。私たちにはどのような関係があるのでしょう?
IoTとは、簡単に言えば、インターネットなどのネットワークや他の機械につながっていて、人が操作しなくても自律的に機能するあらゆるモノのことです。そしてそれ以外の用語は、単にIoTでできることを表しています。ですから、「スマートホーム」とか「コネクテッドカー」などは、家や車が何らかの方法でネットワークにつながっているという、それだけの意味です。「インダストリ4.0」もまた然り。こちらはIoTの中でも地味なビジネス要素です。近年のさまざまな部品や無線通信プロトコルにより、こうした接続が可能になったことで、「スマート」な、つまり、自らを追跡、記録、表示、監視、調整することができる機器や機械を設計できるようになったのです。
それだけ?ええ、まさにそれだけです。ですから、こうした新しい用語におじけづく必要はありません。「モノのインターネット」とは、本当にそれくらいシンプルなのです。
というのは、消費者にとっての話ですが、私たちの生活を実際にシンプルにしてくれる「モノ」は、言うまでもなく、技術的なことができる誰かに作ってもらう必要があります。ここで活躍するのが電子・電気設計技術者(Design Engineers)です。彼らは、私たちが考える絵空事を現実にしてくれる専門知識を持っています。宝くじに当たるような夢物語ではなく、彼らは確実に、私たちの生活をもっと簡単で便利にするたくさんのモノを設計し、作り上げることができるのです。
自宅がスマートホームだったらと想像してみてください。朝起きて2階の寝室から階段を降りてきたとき、キッチンが快適な温度に暖まっていて、お気に入りのコーヒーが入れたての香りを放っていたらいいと思いませんか?もっと嬉しいのは、車のキーやメガネ、こどもたちの靴などがどこにあるか、いつでも追跡できることです。出かける前に、あれがないこれがないと慌ただしく探し回る手間が省けます。そこまでなくても、せめてあなたが家に帰ったとき、鍵を取り出そうとして買い物袋をひっくり返すことなく、玄関の鍵が開いたり、ガレージのシャッターが上がってくれたりしたら助かりますよね?
これまでに何が変わり、今どんな風に実現しているのでしょうか。すでにゲーム、エンターテインメント、フィットネス、ヘルスケアの分野でコネクテッドデバイスの事例が多数あり、テクノロジが急速に発達しています。現在は、状況を検出してデータを送信する高度なセンサが以前よりも安価に手に入ります。このようなセンサをさまざまなワイヤレス技術に組み込めば、データ共有が可能になり、新しいコネクテッドの世界へと足を踏み入れる準備ができるのです。そこは、あらゆる物事を今よりもずっとスマートな方法で進められる世界。可能性は無限大です。
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